「警備員になったら人生終わり?」
私はそう思いません。でも、警備員である自分を惨めに感じた時期はありました。
高校を中退し、約3年間ほぼ無職。運送、レディースアパレルを経て、警備の世界に入りました。
同年代の友人と比べ、現場で旗を振りながら悔しい思いをしたこともあります。
今は新人教育や管制も任されています。
それでも、誰にでも警備を続けろとは言いません。私が遠回りして分かったことをお話しします。
中卒・元ニートだった私が、警備員になるまで
高校を中退したあと、約3年間ほとんど働かずに過ごしました。
その頃は、学校へ行かない自分に妙な優越感さえあったんです。
ところが友人たちが大学へ進むと、自分だけ置いていかれたようになりました。
人と会うことすら怖くなり、自分から距離を取っていた時期もあります。
その後、運送会社で仕事を覚え、現場リーダーを任される頃には少しずつ自信が戻りました。
レディースアパレルでは、最初は接客すら苦手だった私が店長まで経験。
その頃には、中卒への劣等感もほとんど気にならなくなっていました。
この頃の気持ちの変化は、中卒への劣等感が消えるまでの実体験で詳しく書いています。
だからこそ、その後に警備員になって感じた惨めさは、学歴とはまた別のものでした。
友人は家や車。私は道路で「邪魔だ、どけろ!」
20代、30代のころは、周りがやけにまぶしく見えました。
同年代の友人が収入を増やし、家を建て、いい車に乗る。
そのころの私は、排気ガスを浴びて日焼けで真っ黒になりながら、道路で交通誘導をしていました。
通りかかった車から「邪魔だ、どけろ!」と怒鳴られることもありました。
「俺、何やってんだろ……」
働いているのに、なんだか自分だけ取り残されたような気持ちになったんです。
「警備員だから」という理由で結婚を反対され、業界を去った同僚もいました。
それを見て、私も本気で辞めようかと思ったことがあります。
今なら警備が社会に必要な仕事だと胸を張って言えます。
でも当時は、そんな正論で自分の劣等感をごまかせませんでした。
「警備は仮の姿」と思っていた
当時は「いつか自分の服屋をやる」と話したこともあります。
本当にやりたい気持ちはあったけれど、一方で「警備員は今だけ」と思いたかった部分もあったのかもしれません。
そう考えている間は、目の前の仕事に胸を張れません。
かといって、外の世界へ飛び出す覚悟もない。
ずいぶん中途半端でした。
ホンネちゃん「これは仮の姿」って10年言ってたら、
もうそれ本体ってワケ。
子どもが生まれて「人は人、俺は俺」になった
警備員である自分への見方が変わったのは、子どもが生まれた頃でした。
友人がどんな仕事をして、いくら稼いで、どんな家に住んでいるのか。
そんなことばかり気にしていた自分が、少しずつ変わりました。
子どもが生まれたら、格好をつけている余裕なんてありません。
家族を食べさせるために、目の前の仕事をするしかなかったんです。
そこでようやく、「人は人、俺は俺」と思えるようになりました。
警備員である自分を立派に見せる必要も、惨めだと思い続ける必要もなくなりました。
私の場合は、他人と比べるより、家族の生活を守る方が大事になったんです。
警備員として、年収600万円が見えるところまで来た
警備に入ってからは、交通誘導も施設警備も経験しました。
資格を取り、新人を教え、資格を目指す人の指導もするようになりました。
気づけば管制や隊員配置など、管理側の仕事まで任されるようになっていました。
入社したころは、こんな未来を想像していませんでした。
今では年収600万円が見えるところまで来ています。
警備員なら誰でもその収入になるわけではないけれど、昔の私からは想像できなかった今です。
もし警備員になっていなかったら、別の仕事で同じところまで来られたのか。
正直、分かりません。
だから今は、この業界に感謝しています。
警備員になることより、何も変えないままの方が「人生終了」に近い
警備員という仕事を選んだから、人生が終わるわけではありません。
私がもっと怖いと思うのは、今の生活に不満があるのに「そのうち何とかする」と言いながら、5年、10年と何もしないことです。
「警備は仮の仕事」と言いながら、ほかの仕事を一度も調べない。
給料が安いとこぼしても、資格手当や別の警備会社の条件は見ない。
私にも「警備は仮の姿」と思うことで、気持ちをごまかしていた時期がありました。
警備員であることより、変えたいのに何も変えず、時間だけ過ぎていく方がよほど怖い。
私はそう思っています。
今の警備を続けて資格を取るのも、給料の良い現場を目指すのも前進です。
外の仕事を探してみて、あらためて警備を選ぶのもいい。
大切なのは、何となく流されるのではなく、自分で選ぶことだと思います。
年代によって、私が伝えたいことは違う
警備を続けるのも、違う仕事を探すのも自由です。
ただ、20代と50代に同じ助言をする気にはなれません。
| 今の状況 | 考えてほしいこと |
|---|---|
| 20代・30代で警備しか知らない | 一度は他業種の仕事や働き方も見てみる |
| 40代・50代で警備歴が長い | 今の経験・資格・収入を手放す価値があるか比べる |
| 心身が限界、危険な環境にいる | 年齢に関係なく、休む・離れる・相談することを優先 |
20代・30代には「一度は警備の外を見てこい」と言ってきた
私は今も警備で働いていますが、学生アルバイトが卒業する時には、よくこんなことを言ってきました。
「一回は警備以外の会社で働いてこい。
合わなかったら、また帰ってくればいい」
若いうちにしか入りにくい仕事もあります。
警備が自分に合っているなら続ければいいけれど、警備以外を知らないまま「自分にはこれしかない」と決めるのは、もったいないと思うんです。
40代・50代には、簡単に「辞めろ」と言えない
40代・50代には、簡単に「辞めろ」とは言えません。
警備で積み上げた経験や資格、今の収入と、転職先で得られるものを比べてから決めてほしいです。
年齢だけで進路が決まるわけではありません。
心身が限界なら、求人を比べるより先に自分を守る。
そうでなければ、今の仕事を続けながら外の選択肢を見ておくこともできます。
警備を続ける道も、ほかの仕事を探す道もある
今の会社が嫌なのか、それとも警備という仕事そのものが嫌なのか。
そこが違えば、次にやることも変わります。
警備を続けるなら、いまから変えられることもある
私は、管理職にならなければ警備員は稼げないとは思っていません。
実際、管理職の私より収入の多い現場の隊員もいます。
資格手当、夜勤、現場の種類、会社の給与体系。
同じ警備員でも条件は変わります。
まずは資格の取り方と使い道や、警備会社を選ぶ時の判断基準を知っておくと、次の一手を考えやすくなります。
現場が嫌なだけなら、配置を変えれば続けられるかもしれません。
今の会社に不満があるなら、条件が違う会社を探す手もあります。
警備が嫌なら、外へ出ていい
仕事そのものが苦痛なら、無理に警備を好きになる必要はありません。
夜勤が体に合わない、外仕事が限界、人間関係でつぶれそう。
そんな時に「警備員なんだから我慢しろ」とは言えません。
無理せず動ける状態なら、今の仕事と次の仕事を比べてから決めても遅くありません。
具体的な考え方は警備員を辞めたい時の考え方、他業種に進む準備は警備員から他業種への転職に書いています。
「警備員だから人生終了」じゃない。私が伝えたいこと
友人と比べて惨めだった時期もあります。
でも、子どもが生まれて考え方が変わり、警備員として目の前の仕事を積み重ねてきました。
今では、この業界に感謝しています。
若い人には、警備の外も見てほしい。
今の仕事に居場所を見つけた人には、その場所で頑張る道もある。
本当に嫌なら、離れたっていいんです。
人生をどうするか決めるのは、警備員という肩書きではありません。
私は遠回りして、ようやくそう思えるようになりました。
警備を離れる人も、自分の道を選んでいい。
それでも、まだ警備を続けてみようと思う人へ。
せっかく同じ世界にたどり着いたんです。
もう少し、一緒に頑張ってみませんか。
警備員はモテない!
モテる職業と比べれば、当然のようにモテない!
でも、彼女ができない、結婚できないほどモテないわけじゃありません。
実際、私は警備員になってから2回結婚しています。
警備業歴約20年で見えた真実とは?











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