警備員を辞めたいと思ったら?現役が理由と判断基準を本音で解説

「警備員を辞めたい」

「今日も現場か……正直しんどい」

「この会社、もう無理かもしれない」

警備員として働いていると、こう思う瞬間はあります。

先に言っておくと、警備員を辞めたいと思うこと自体は、まったくおかしくありません。

暑さ、寒さ、長時間の立ち仕事。
人間関係、給料、会社との温度差。

現場によっては、心も体も削られます。

ただし、勢いだけで辞める前に、一度だけ整理してほしいことがあります。

警備そのものが嫌なのか。
今の現場が合っていないのか。
会社や上司との関係がしんどいのか。
外仕事そのものが限界なのか。

ここを分けるだけで、次の一手は変わります。

この記事では、警備員を辞めたいと思った時に、辞めるべきか、現場や会社を変えるべきか、警備以外を見るべきかを整理します。

さらに、辞める前に確認しておきたい手続きや、後悔しないための具体的な動き方もまとめます。

目次

警備員を辞めたいと思うのは普通です

まず、辞めたいと思った自分を責めなくて大丈夫です。

警備員の仕事は、外から見るよりずっと負担があります。

ただ立っているだけに見えても、実際は車の流れを見て、歩行者を見て、作業員を見て、隊員同士の動きも気にしています。

施設警備なら、出入管理、鍵の扱い、巡回、受付対応。
雑踏警備なら、人の流れ、混雑、声かけ、事故の芽。
機械警備なら、発報対応、夜間の確認、鍵の管理、小さな違和感。

楽そうに見える瞬間はあります。
でも、気を抜いていい仕事ではありません。

警備員の仕事全体をもう一度整理したい人は、こちらの記事も参考にしてください。

警備員とは?仕事内容・種類・向き不向きをまとめた完全ガイド

私が本気で警備員を辞めたいと思った瞬間

私にも、本気で「もう辞めたい」と思った瞬間があります。

それは、かなり大きな規制現場を指揮していた時でした。

規制開始のその瞬間。
契約先からの確認や相談が私のところへ集まり、無線も飛び交っていました。

こちらは自社の隊員へ指示を出しながら、車の流れ、規制の動き、現場全体のタイミングを見ている。

一番、目を離せない時間です。

そんな時に、上司から電話が入りました。

内容は、今じゃなくていい話でした。

私は「今それどころじゃない。後にしてください」と伝えて、電話を切りました。

すると、すぐにまた電話が鳴りました。
今度は、かなり強い口調です。

そこから電話口で大喧嘩になりました。

私は「規制が落ち着いたら帰社します」とだけ伝えて、指揮に戻りました。

その時は、本気で辞表を叩きつけるつもりでした。

でも、現場はまだ終わっていません。

怒りは腹の中に残ったまま、それでも私は指揮に戻りました。

早く現場を落ち着かせて、帰社して、さっきの続きをする。
頭の中はそれだけです。

だからこそ、逆に冷静でした。

車を流し、隊員に指示を出し、契約先への対応も止めない。

腹の中では完全に戦闘態勢。
でも、現場ではいつも通り指揮を続けていました。

たぶん、周りの隊員にはそこまで伝わっていなかったと思います。

自分の中だけで燃えていました。

これが警備員のしんどいところでもあります。

どれだけ腹が立っていても、目の前の車は止まってくれません。
隊員も、契約先も、現場の流れも待ってくれない。

だから感情はいったん横に置く。
その場では、とにかく現場を安全に終わらせるしかありませんでした。

ホンネちゃん「辞表を叩きつけるために、まず現場を安全に終わらせる。冷静なんだか物騒なんだか分からないけど、これも現場のプロ根性ってワケ。」

そのあと、規制が落ち着いたころに上司から電話がかかってきました。

「ごめん。そういえば今日、大規制の日だったね」

その一言を聞いた瞬間、急に空気が変わりました。

さっきまで本気で辞表を叩きつけるつもりだったのに、なぜかその場で笑い話になったんです。

人間って、単純ですね。

でも、警備員を辞めたいと思う理由って、案外こういうところにあります。

仕事そのものが嫌だったわけではない。
現場を分かってもらえないことが、きつかった。

逆に言えば、たった一言でも「分かってくれた」と思えたら、踏みとどまれることもあります。

この件のあと、上司との関係が悪くなったかというと、そうではありません。

むしろ、それまでより良い関係になれたと思っています。

お互いに、変に気を使わなくなったんですよね。

もちろん、喧嘩をすすめたいわけではありません。
現場中に感情をぶつけるのも、本来はよくないです。

ただ、あの時に分かったことがあります。

警備員を辞めたい理由は、仕事内容そのものだけではありません。
現場の温度を分かってもらえないこと。
言いたいことを飲み込み続けること。

そういう積み重ねで、心が折れることもあります。

警備員を辞めたい理由は、いくつかに分かれます

辞めたい気持ちが出てきたら、まず「何が一番しんどいのか」を見てください。

全部まとめて「警備が嫌だ」と考えると、次の判断を間違えやすくなります。

体力的にきつい|朝から体が重いなら危険サイン

交通誘導や雑踏警備では、外の環境がかなりきついです。

夏は、アスファルトの照り返しで足元から熱が上がってきます。
冬は、手先が冷えて、誘導棒を握るだけでも地味にこたえます。

雨、風、排気ガス、騒音、長時間の立ち仕事。

若いうちは気合いで押せても、毎日続くと体にきます。

特に「朝起きた瞬間から現場に行きたくない」「休みの日も疲れが抜けない」という状態なら、かなり危ないサインですね。

警備員のきつさについては、こちらで詳しく話しています。

警備員はきつい?現役が本音で語るリアルな現場

給料が見合わない|生活の不安があるなら条件を見る

警備員を辞めたい理由として、給料の不満も大きいです。

外で暑さ寒さに耐えて、責任もある。
それなのに、手元に残るお金が少ない。

こうなると「何のために頑張っているんだろう」と感じますよね。

警備員は日給制の現場も多く、現場が減れば収入も下がります。

資格手当や隊長手当がある会社もありますが、会社によって差はかなりあります。

給料が原因なら、警備そのものを辞める前に、資格、夜勤、現場の種類、会社の条件を見直す価値はあります。

警備員の給料の実態はこちら

人間関係や現場が合わない|現場変更で楽になることもある

警備員は、現場ごとの相性がかなり大きい仕事です。

同じ会社でも、現場が変わるだけで働きやすさがガラッと変わります。

隊員同士の相性。
隊長の指示の出し方。
契約先や現場関係者との空気。

このあたりが合わないと、仕事内容よりも人間関係で削られます。

逆に言えば、今の現場が合っていないだけで、警備員そのものが向いていないとは限りません。

迷う人は、向いてる警備業務診断で一度整理してみてください。

会社や上司との温度差|分かってもらえないしんどさ

現場で一番しんどいのは、仕事内容そのものより「分かってもらえないこと」だったりします。

現場が燃えているのに、会社側は普通の温度で連絡してくる。
隊員が困っているのに、管制が動いてくれない。
相談しても「とりあえず頑張って」で終わる。

これが続くと、かなりきついです。

警備員は現場に出ている時間が長いので、会社との距離を感じやすい仕事でもあります。

だからこそ、会社選びは本当に大事です。

やばい警備会社の特徴はこちら

警備員を辞める前にやること

辞めたい気持ちが強い時ほど、勢いで動きたくなります。

でも、退職は感情だけで進めると、あとで面倒なことが残ります。

まだ少しでも余力があるなら、次のことを確認しておきましょう。

まずは現場変更や勤務日数を相談する

警備員を辞めたい理由が「人間関係」や「今の現場」にあるなら、いきなり退職する前に現場変更を相談してみてください。

私が管制や現場調整に関わっていた時も、「辞めたいです」「現場を変えてほしいです」という相談を受けることはありました。

その時にまず聞いていたのは、辞めたい理由です。

多かったのは、警備員同士の人間関係。
または、契約先や現場関係者との相性でした。

仕事内容そのものが嫌というより、「あの人と組むのがきつい」「あの現場の空気がしんどい」というケースですね。

こういう場合は、現場を変えるだけで続けられることがあります。

勤務日数や給料面で相談を受けることもありました。

その時は、まず「どれくらい稼ぎたいのか」を聞きます。

ただ、単純に出勤日数を増やせばいいという話ではありません。

体力の問題もあります。
家庭の事情もあります。
夜勤が合う人もいれば、無理な人もいます。

だから、続けてほしい隊員さんには、その人が望む給料に近づける方法を一緒に考えていました。

出勤日数を調整する。
別の現場を組み合わせる。
無理のない範囲で働き方を変える。

全部が希望通りになるわけではありませんが、話してもらえれば、現場や勤務日数で落とし所を探せることもあります。

ただし、相談してもまともに聞いてくれない会社なら、その会社にこだわる必要はありません。

人間関係が原因なら、警備そのものを嫌いになる前に考えてほしい

警備の現場では、技術だけ高くても難しいことがあります。

どれだけ誘導が上手くても、周りとぶつかり続ける人は、現場全体の空気を悪くします。

逆に、誘導がまだ上手くなくても、現場の空気を壊さない人は伸びます。

極端に言えば、一隊員としてなら、まずは現場の空気を壊さないこと。

それだけでもかなり大事です。

現場の空気を壊す人には、いくつか共通点があります。

自分の思い通りにならないと機嫌が悪くなる。
休憩中も移動中も、ずっと誰かの悪口を言っている。
隊員や現場関係者に、やたら高圧的。

こういう人がいる現場は、技術以前に空気が重くなります。

どれだけ誘導が上手くても、周りが気を使い続ける現場は長くもちません。

だから、人間関係が原因で辞めたいなら、警備そのものを辞める前に、現場変更を相談してみてください。

あなたが警備に向いていないのではなく、今いる現場の空気が悪いだけかもしれません。

ホンネちゃん「誘導が上手くても、現場の空気を壊す人は扱いが難しいのさ。警備は技術勝負に見えて、最後は人間力がモノを言うってワケ。」

会社を変えた方がいいケースもある

一方で、現場変更だけではどうにもならないケースもあります。

たとえば、引っ越しで今の営業所や現場に通えなくなる時。
ほかの会社の方が勤務条件や給料面で明らかに良い時。

こういう場合は、無理に今の会社へ残る必要はありません。

警備員同士の人間関係や現場との相性なら、現場変更で続けられることがあります。

でも、生活圏が変わる、条件面で納得できない、今の会社では希望する働き方ができない。

そこまで来ると、会社を変えるのも普通の選択肢です。

警備員を辞めるのではなく、警備会社を変える。

この選び方で楽になる人もいます。

退職するなら返却物と給料を確認する

本当に辞めるなら、退職の手続きも確認しておきましょう。

警備会社では、制服、装備品、誘導棒、ヘルメット、無線機などを会社から借りていることがあります。

辞める前に、返却するものを確認しておいた方がいいです。

確認すること見るポイント
会社への返却物制服、装備品、誘導棒、ヘルメット、無線機、身分証など
お金の確認最後の給料日、交通費、資格手当、立替金の精算
退職の伝え方現場の隊員に広める前に、まず会社の担当者や上司へ伝える
次の仕事完全に限界になる前に、求人を1つでも眺めて逃げ道を作る

できれば、連絡なしで行かなくなるのは避けた方がいいです。

制服や装備品の返却、最後の給料、会社からの連絡などで、あとから面倒が残ることがあります。

ただし、心や体が本当に限界なら、まず自分を守ることを優先してください。

退職の話をする時は、感情の話だけで終わらせず、返却物とお金の確認までしておく。

ここを押さえるだけで、辞めたあとのモヤモヤを減らせます。

次の仕事を見てから辞めると安心

生活費に余裕があるなら別ですが、次を何も見ずに辞めるのは不安が残ります。

すぐ応募しなくても大丈夫です。

求人を見るだけでも、「警備以外にも道はある」と分かります。

辞めるかどうか迷っている段階でも、ほかの仕事を見ておくのは早すぎません。

逃げ道を持つと、不思議と今の仕事を見る目も少し落ち着きます。

警備員を辞めた方がいい人

警備員を辞めたいと思っても、会社や現場を変えれば改善する人はいます。

ただし、中には早めに離れた方がいい人もいます。

心や体が壊れそうな人

まず、心や体が壊れそうなら無理に続けなくていいです。

朝になると吐き気がする。
現場のことを考えるだけで眠れない。
休みの日もずっと仕事のことが頭から離れない。

ここまで来ているなら、根性論で押す段階ではありません。

警備員は、現場で判断する仕事です。

心身が限界の状態で立ち続けると、自分も危ないし、周りにも影響が出ます。

まだ余力があるなら、現場を変える、会社を変える、働き方を変えるという選択肢もあります。

でも、心や体が壊れそうなら話は別です。
その状態で無理に続ける必要はありません。

会社に相談しても何も変わらない人

現場が合わない。
隊員との相性が悪い。
勤務日数や働き方を変えたい。

こういう相談をしても、会社が何も動いてくれないなら、かなり厳しいです。

もちろん、会社にも事情はあります。
すぐに希望通りの現場へ移れるとは限りません。

それでも、話を聞く気がない会社、隊員をただの穴埋めとして扱う会社に長くいると、心が削られます。

ホンネちゃん「隊員を大事にしない会社で、隊員だけが会社を大事にするのは無理があるのさ。片思い勤務はしんどいってワケ。」

外仕事そのものが限界な人

外仕事が限界なら、警備会社を変えても根本的にはしんどいかもしれません。

交通誘導や雑踏警備は、どうしても外の環境に左右されます。

暑さ、寒さ、雨、風。

これは会社が良くても消えません。

施設警備や屋内現場に移る選択肢もあります。

それでも「外に立つこと自体がもう無理」と感じているなら、警備以外の仕事も見ていいです。

警備以外の仕事を見ておくのは逃げではない

ここからは広告リンクを含みますが、警備以外の選択肢を見ておきたい人向けの話です。

会社に相談しても変わらない。
現場を変えても苦しい。
心や体が限界に近い。

そこまで来ているなら、警備以外の仕事を見ておくのは逃げではないです。

すぐに応募しなくても大丈夫です。

ほかの求人を眺めるだけでも、「ここ以外にも道はある」と思えることがあります。

外仕事以外の働き方を知っておくのも一つです

外の現場で、無線と電話と人の流れに挟まれ続けるのがしんどい。

炎天下や寒さの中で働き続けるのがきつい。

そう感じているなら、外仕事以外の働き方を知っておくのも一つです。

警備員の経験は、外の現場だけでしか使えないわけではありません。

時間を守る。
ルールを守る。
小さな異変に気づく。
相手の話を聞いて、トラブルにならないように動く。

こういう力は、オフィス系やビジネス職でも評価されることがあります。

もちろん、「誰でもすぐ完全在宅で働ける」という話ではありません。

でも、屋根と冷暖房がある働き方を知るだけでも、次の選択肢は広がります。

今の自分でどんな働き方を目指せるのか。
外仕事以外の道があるのか。

そこを相談してみたい人は、リモートワーク系の転職相談を見ておくのもありです。

外仕事や夜勤がしんどい人へ
外仕事以外の働き方を相談する

👉リモフルって何?という人はこちら

警備員を続けるなら、会社や現場を変える手もある

ここまで警備以外の選択肢も話しました。

でも、警備員を辞めたいと思ったからといって、必ず警備業界から離れなければいけないわけではありません。

今の会社が合わないだけ。
今の現場がきついだけ。
今の業務が自分に向いていないだけ。

そういう人もいます。

警備は、業務によってかなり空気が変わります。

交通誘導が合わなくても、施設警備の方が合う人はいます。
施設警備で時間が経たなくてしんどい人が、外の現場で動く方が楽なこともあります。

雑踏警備の熱気が好きな人もいれば、機械警備の一人で動く感じが合う人もいる。

だから、いきなり「自分は警備員に向いていない」と決めつけなくて大丈夫です。

警備の中で変えられることがあるか、一度整理してみてください。

向いてる警備業務診断はこちら

まとめ|辞めたい気持ちは、次の一手を考えるサインです

警備員を辞めたいと思うことは、悪いことではありません。

その気持ちは、「今の働き方を見直した方がいい」というサインです。

この記事で一番伝えたいことは、次の3つです。

  • 辞めたいと思うこと自体は、おかしくありません。
  • 勢いで辞める前に、現場・会社・働き方のどこがつらいのかを分けてください。
  • 警備を離れる道も、会社を変える道も、警備内で現場を変える道もあります。

大事なのは、我慢し続けることではありません。

自分が壊れずに働ける場所を探すことです。

それでも、警備の仕事が嫌いじゃない人へ

ここまで、警備員を辞めたいと思った時の話をしてきました。

正直、警備員は楽な仕事ではありません。

暑い日もあるし、寒い日もある。
現場と会社の温度差に、腹が立つ日もあります。

それでも私は、まだこの仕事を続けています。

理由はシンプルです。

警備の仕事が、嫌いじゃないからです。

何も起きずに現場が終わった時。
隊員と息が合った時。
契約先から「助かりました」と言われた時。

そういう瞬間に、やっぱり警備も悪くないなと思うんですよね。

だから、もしあなたも「警備そのものが嫌いなわけじゃない」と思うなら、今の会社だけで判断しなくても大丈夫です。

会社を変える。
現場を変える。
自分に合う警備業務を探す。

それだけで、見える景色が変わることもあります。

警備業界は、少し変わった業界です。

でも、入口は広い。
そして、ハマる人にはちゃんと居場所があります。

もう少しだけ警備で頑張ってみたい人は、別の警備求人を見てみるのも一つです。

お願いします。
一緒に、警備業をもう少し面白い業界にしていきましょう。

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この記事を書いた人

現役警備員として働きながら、警備業界のリアルを発信しています。
交通誘導・施設・雑踏警備を経験し、現在は管理職として現場と人材育成に携わっています。

保有資格:
・警備員指導教育責任者(1号・2号)
・交通誘導警備業務2級
・施設警備業務2級
・雑踏警備業務2級
・列車見張り(列車防護員)
・踏切監視員

これから警備員を目指す方や、現役で悩んでいる方に向けて「きついこともリアルに」分かりやすく発信していきます。

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