「警備員って底辺の仕事なの?」
「警備員になるのは恥ずかしいのかな」
「今のまま警備員を続けていて大丈夫なのか」
警備員という仕事について調べていると、「底辺」「やめとけ」「誰でもできる」など、きつい言葉を見かけることがあります。
実際に警備員として働いている人や、これから警備員を考えている人にとっては、かなり気になる言葉だと思います。
結論から言うと、警備員という仕事そのものが底辺なわけではありません。
ただし、警備員が底辺と言われやすい理由はあります。 給料が低い会社、過酷な現場、世間からの見られ方、誰でも入れると思われやすい業界イメージなどがあるからです。
この記事では、現役警備員・管理側の視点から、警備員が底辺と言われる理由、実際の現場で感じるきつさ、それでも警備員の仕事に価値がある理由を解説します。
警備員の仕事内容を先に知りたい人は、警備員の仕事内容を現役目線で解説した記事も参考にしてください。
警備員が底辺と言われることはある
まず正直に言うと、警備員が底辺と言われることはあります。
ネット上では、警備員に対して厳しい言葉が並んでいることもあります。 「誰でもできる」「立っているだけ」「給料が低い」「他に仕事がない人がやる仕事」といった見方をされることもあります。
こういう言葉を見ると、これから警備員になろうとしている人は不安になると思います。 すでに警備員として働いている人なら、腹が立つこともあるはずです。
ただ、ここで分けて考えたいのは、仕事のイメージと、その仕事をしている人の価値は別だということです。
警備員という仕事には、確かに厳しい現実があります。 でも、警備員として働いている人の人生や価値まで低いわけではありません。
ここを混同してしまうと、「警備員をしている自分はダメなんだ」と考えてしまいます。 それは違います。
私も「底辺かもしれない」と感じた瞬間があります
きれいごとだけで言えば、「警備員は立派な仕事です」と言えます。
もちろん、それは間違っていません。 ただ、現場に立っていると、正直そう思えない瞬間もあります。
気温40度近い猛暑の交通誘導
真夏の交通誘導では、気温40度近い中で立つことがあります。
しかも、アスファルトの照り返しがあります。 体感温度はさらに上がります。
空調服を着ていても、涼しい風というより、熱気を体に送り込んでいるように感じる日もあります。
通行人から「暑いのに大変ですね」と言われることもあります。 ありがたい言葉ではありますが、その頃にはこちらの思考もかなり溶けています。
ああいう現場では、正直「これを底辺と言いたくなる人の気持ちも分からなくはない」と思う瞬間があります。 それくらい過酷です。
マイナス10度近い極寒の現場
冬の夜勤では、マイナス10度近い中で立ったこともあります。
足先の感覚がなくなり、手袋をしていても指先が痛い。 吐く息だけが白く見えて、体はどんどん冷えていきます。
動き回れる仕事ならまだいいですが、警備では配置上、その場に立ち続けなければならないこともあります。
あのときは、警備員というより、交通誘導の形をした氷像みたいな気分でした。
こういう現場を経験すると、「楽な仕事」「立っているだけ」と言われることに、少し複雑な気持ちになります。
大雨でびしょ濡れになりながら立つ現場
大雨の日の警備もかなりきついです。
カッパを着ていても、長時間立っているとだんだん水が入ってきます。 靴の中まで濡れて、服の中まで冷えてくることもあります。
雨で視界が悪くなり、車両も歩行者も見えにくくなります。 コーンが風や水で動くこともあります。
そんな中で誘導を続けていると、「自分は警備員なのか、水生生物なのか」と思うこともあります。
笑い話のように書いていますが、現場では本当にきついです。 だから、警備員が底辺と言われる理由の中に、こうした過酷な現場のイメージがあるのは否定できません。
警備員が底辺と言われやすい理由
警備員が底辺と言われる背景には、いくつかの理由があります。
もちろん、それが正しいという意味ではありません。 ただ、なぜそう見られやすいのかを知っておくと、警備員という仕事を冷静に見やすくなります。
未経験でも入りやすい仕事と思われている
警備員は、未経験から始めやすい仕事です。
年齢や職歴に関係なく採用される会社もありますし、法定研修を受ければ現場に出られる仕事もあります。
そのため、「誰でもできる仕事」と見られやすい面があります。
しかし、入りやすいことと、誰でも続けられることは別です。
暑さ、寒さ、長時間勤務、立ち仕事、クレーム対応、緊急時対応など、実際には続けるのが難しい現場もあります。
警備員が誰でも受かるのか気になる人は、警備員は誰でも受かるのかを解説した記事も参考にしてください。
給料が低い会社もある
警備員が底辺と言われやすい理由の一つに、給料の問題があります。
実際、警備会社によっては給料が低いところもあります。 日給や時給が最低賃金に近い会社もありますし、資格を取っても手当が少ない会社もあります。
もちろん、警備員でも年収を伸ばしている人はいます。 夜勤、資格、役職、残業、現場の種類によって収入は変わります。
ただ、何もしなくても自然に給料が上がっていく業界ではありません。
だからこそ、給料に不安がある人は、資格を取る、会社を選ぶ、副業を考える、他職種も見るなど、選択肢を持つことが大切です。
警備員の給料について詳しく知りたい人は、警備員の給料や年収のリアルを解説した記事も参考にしてください。
立っているだけの仕事だと思われやすい
警備員は、外から見ると「立っているだけ」に見えやすい仕事です。
道路で旗を振っている。 施設の入口に座っている。 イベント会場で案内している。
見た目だけなら、簡単そうに見えるかもしれません。
でも実際には、周囲の安全確認、車両や歩行者の動き、現場ルール、緊急時の対応、報告、連絡などを意識しています。
何も起きていないように見える時間でも、何か起きたときにすぐ動ける状態でいる必要があります。
警備員の暇な時間や待機時間について知りたい人は、警備員は暇な時間に何をしているのかを解説した記事も参考にしてください。
現場で軽く扱われることがある
警備員は、現場で軽く扱われることがあります。
通行人から強い口調で言われたり、工事関係者や施設利用者から雑に扱われたりすることもあります。
もちろん、すべての現場がそうではありません。 感謝されることもありますし、きちんと扱ってくれる人もいます。
ただ、警備員が下に見られやすい場面があるのは事実です。
こうした経験が積み重なると、「自分は底辺の仕事をしているのでは」と感じてしまう人もいます。
でも警備員そのものが底辺なわけではない
警備員が底辺と言われやすい理由はあります。
しかし、警備員という仕事そのものが底辺なわけではありません。
警備員がいなければ、工事現場の安全管理、イベントの雑踏整理、施設の出入管理、夜間の巡回、トラブル時の初動対応などが成り立ちにくくなります。
目立つ仕事ではありません。 感謝されることばかりでもありません。
それでも、誰かがやらないと社会が回らない仕事です。
ネットでは「警備員は底辺」と言われることがあります。 でも私は、底辺というより「土台」に近い仕事だと思っています。
暑い日も、寒い日も、大雨の日も、誰かが現場に立っているから、安全に工事ができたり、イベントが開催できたり、施設が動いたりします。
もちろん、きれいごとだけではありません。 きつい現場もありますし、給料に不満を感じることもあります。
それでも、警備員の仕事そのものに価値がないわけではありません。
警備員で人生を立て直す人もいる
警備員は、人生を立て直すきっかけになることもあります。
私自身、最初から順調な人生だったわけではありません。 中卒で、一時期は引きこもりに近い時期もありました。
そこから運送業、レディスアパレルを経て、警備業界に入りました。 警備に入ってから資格を取り、管理側・教育側の立場になり、結婚してマイホームを持つところまで来ました。
もちろん、誰でも同じ道を歩けるとは言いません。
ただ、警備は「人生が終わった人の仕事」ではありません。 働き方を選び、資格を取り、会社を選び、経験を積めば、人生を立て直すきっかけになることもあります。
警備を軸にした働き方や人生の選択肢を知りたい人は、警備員が人生を広げる3つの選択肢も参考にしてください。
底辺扱いされないためにできること
警備員という仕事をどう見られるかは、世間のイメージだけで決まるわけではありません。
自分の働き方や会社選びによって、見え方も収入も変わります。
資格を取る
警備業界では、資格を取ることで評価されやすくなります。
交通誘導警備業務2級、施設警備業務2級、雑踏警備業務2級、警備員指導教育責任者など、警備には仕事に直結する資格があります。
資格を取ることで、資格手当がついたり、配置できる現場が増えたり、会社から期待されやすくなったりします。
「ただの警備員」で終わりたくない人ほど、資格はかなり大事です。
警備員の資格について知りたい人は、警備員の資格の種類や取り方をまとめた記事も参考にしてください。
会社を選ぶ
警備員の働きやすさは、会社によって大きく変わります。
同じ警備の仕事でも、給料、資格手当、現場の質、教育体制、装備、早上がりの扱いなどは会社によって違います。
給料が低く、装備も不十分で、教育も雑な会社にいると、警備員という仕事自体が嫌になりやすいです。
逆に、資格を評価してくれる会社や、現場管理がしっかりしている会社なら、働きやすさはかなり変わります。
警備会社選びで失敗したくない人は、警備会社の選び方を解説した記事も参考にしてください。
現場で信用を積む
警備員として底辺扱いされないためには、現場で信用を積むことも大切です。
時間を守る。 配置を守る。 報告をきちんとする。 態度を崩さない。 トラブル時に落ち着いて対応する。
こうした基本を積み重ねる人は、現場でも会社でも信用されます。
逆に、遅刻が多い、態度が悪い、スマホばかり見ている、報告が雑。 こういう働き方をすると、警備員全体のイメージまで悪く見られてしまいます。
警備員の仕事は派手ではありません。 でも、毎日の積み重ねで評価が変わる仕事です。
副業や転職の選択肢を持つ
警備員として働きながら、収入や将来に不安を感じるなら、副業や転職の選択肢を持つことも大切です。
警備を続けながら副業で収入源を増やす方法もあります。 逆に、警備が合わないなら他職種へ移る選択肢もあります。
大切なのは、「自分には警備しかない」と思い込まないことです。
選択肢があるだけで、気持ちに余裕が生まれます。
副業を考えたい人は、警備員に向いている副業をまとめた記事も参考にしてください。
警備員がつらいなら環境を変えてもいい
警備員として働いていて、本当に底辺のように感じてしまうなら、環境を変えることも考えていいです。
警備の仕事そのものが合わない場合もあります。 今の会社が合わないだけの場合もあります。 交通誘導がきついだけで、施設警備なら合う人もいます。
「警備員だからダメなんだ」と決めつける前に、何がつらいのかを整理してみてください。
- 給料が低いのか
- 体力的にきついのか
- 人間関係が悪いのか
- 会社に不満があるのか
- 将来性に不安があるのか
理由によって、取るべき行動は変わります。
今の会社が合わないなら、別の警備会社を見るのもありです。 警備そのものが合わないなら、他職種への転職を考えてもいいと思います。
警備員から他職種へ移りたい人は、警備員から他職種へ転職する前に考えることも参考にしてください。
まとめ:警備員は底辺ではなく、働き方次第で人生を広げられる
警備員が底辺と言われることはあります。
未経験から入りやすいこと、給料が低い会社があること、立っているだけに見られやすいこと、現場で軽く扱われること。 こうした理由から、厳しいイメージを持たれることがあります。
私自身も、猛暑、極寒、大雨の現場で「これはきつい」と感じたことがあります。
ただし、警備員という仕事そのものが底辺なわけではありません。
警備員は、工事、施設、イベント、夜間対応など、社会を支える土台のような仕事です。 目立たないけれど、誰かがやらなければいけない仕事でもあります。
そして、警備員として働きながら資格を取り、会社を選び、経験を積み、副業や転職の選択肢を持つことで、人生を広げることもできます。
警備員をしているから人生が終わり、ということはありません。 大切なのは、今の働き方に違和感があるなら、そこで止まらずに選択肢を増やしていくことです。
コメント