「警備員って派遣禁止なの?」
「でも、警備会社から工事現場や施設へ送られてるよね?」
「派遣社員として警備員をするのはダメなの?」
結論から言うと、警備業務を労働者派遣の形で行うことは禁止されています。
労働者派遣法第4条では、警備業法第2条第1項各号に該当する警備業務について、労働者派遣事業を行ってはならないと定められています。
ただし、警備会社に雇われた警備員が、その会社の契約している施設や工事現場へ行って警備することまで禁止されているわけではありません。
別会社の現場で働いている=労働者派遣ではないからです。
つまり、派遣社員だから警備員になれないのではなく、派遣先の指揮命令を受ける労働者派遣の形で警備業務をさせることができないということです。
私は現在、警備会社で警備員の配置や教育にも関わっています。
この記事では、「派遣禁止なのに、なぜ警備員は客先の現場で働けるの?」という疑問を中心に解説します。
結論|警備業務への労働者派遣は禁止されている
正確には、「警備員という人を外へ出してはいけない」のではありません。
警備業務を労働者派遣の形で行うことが禁止されています。
労働者派遣法第4条では、労働者派遣事業を行ってはならない業務として、港湾運送業務、建設業務とともに、警備業法第2条第1項各号に掲げる警備業務が定められています。
警備業法第2条第1項で定められている警備業務を、大きく分けると次の4つです。
- 施設警備
- 交通誘導・雑踏警備
- 貴重品運搬警備
- 身辺警備
こうした警備業務を、通常の労働者派遣として行うことはできません。
そもそも労働者派遣とは?
労働者派遣では、派遣元が労働者を雇用し、その労働者は派遣先の指揮命令を受けて仕事をします。
| 形態 | 雇用する会社 | 仕事の指揮命令 |
|---|---|---|
| 労働者派遣 | 派遣元 | 派遣先 |
| 警備会社が受託し、自ら管理する警備業務 | 警備会社 | 警備会社 |
働く場所ではなく、誰に雇われ、誰の指揮命令で働くのかを見ると違いが分かりやすいです。
警備会社から客先の現場へ行くことは、労働者派遣とは別
交通誘導警備員なら、警備会社に雇われながら建設会社などの工事現場で働くことがあります。
施設警備員も、警備会社とは別の会社や商業施設などで勤務することがあります。
しかし、別会社の場所で働いているだけで労働者派遣になるわけではありません。
警備会社が警備業務を受託し、自社の警備員を自ら管理して現場へ配置する形は、派遣先の指揮命令で働く労働者派遣とは別です。
私の会社でも、機械警備なら現場対応へ向かうことを「出動」と言い、それ以外なら「現場へ送る」といった表現をします。
「現場へ送る」という言い方をしても、それだけで法律上の労働者派遣になるわけではありません。
ホンネちゃんよその会社の現場にいる=派遣社員、ではないのさ。
ここが一番ややこしいってワケ。
もちろん、現場では契約先から「今日はこの入口を使います」「この時間に搬入があります」といった情報や要望を受けることがあります。
契約先から何かを言われたことと、労働者派遣における指揮命令は単純に同じではありません。
一方、請負などの形を取っていても、実態として発注者が労働者へ直接指揮命令している場合は、いわゆる偽装請負の問題になる可能性があります。
労働者派遣と請負などの区分は、契約書の名称だけではなく実際の働かせ方によって判断されます。
個別の現場が適法かどうかは、契約内容や実際の指揮命令関係などによって判断されるため、「この指示をされたらアウト」と一律には言えません。
派遣禁止でも、警備員はアルバイト・契約社員で働ける
「警備員は派遣禁止」と聞くと、正社員しか警備員になれないようにも見えますが、そういう意味ではありません。
労働者派遣と雇用形態は別の話です。
警備会社が本人を直接雇用して警備業務へ就かせる形であれば、正社員だけでなく、契約社員、アルバイト、パートなどの働き方もあります。
禁止されているのは「アルバイト警備員」ではなく、警備業務を労働者派遣として行うことです。



派遣禁止=全員正社員!ではないのさ。
雇用形態と派遣は別の話ってワケ。
「派遣会社に登録して警備員として働く」はできる?
派遣元から派遣先へ送られ、派遣先の指揮命令を受けながら警備業務を行う、通常の労働者派遣という形では働けません。
ここでも、「派遣会社」という会社名や業態だけで判断するのではなく、実際にどの会社と雇用契約を結び、どのような形で警備業務へ就くのかを見る必要があります。
求人サイトに「警備」「派遣」といった言葉が並んでいる場合も、どの会社と雇用契約を結ぶのか、実際に行う業務は何か、誰の指揮命令を受けて働くのかを確認してください。
警備業務が派遣禁止なら、現場で気になる働かせ方はどうする?
この記事だけで、個別の会社や現場が違法かどうかを判断することはできません。
ただ、「警備会社に雇われているのに、日々の仕事を誰が指示しているのか分からない」「契約上の形と実際の働き方が違う気がする」といった疑問があるなら、まず会社へ確認するのも一つです。
労働者派遣と請負などは契約名だけではなく実態で判断されます。
法律上の判断が必要な場合は、都道府県労働局など専門の窓口へ相談してください。
警備員として働くなら、警備会社との直接雇用を確認する
警備員として働くとき、大切なのは応募方法ではなく、最終的にどの会社と雇用契約を結び、その会社の警備員として働くのかです。
求人サイトや人材紹介などを経由して応募しても構いません。
警備会社との直接雇用になるのかを求人内容や雇用条件で確認してください。
勤務日数、警備の種類、資格手当、日給保証なども会社によって違います。
警備員として働きたい人は、複数の警備求人を比べてみてください。
一方、「警備員になりたい」というより、派遣という働き方そのものを希望している人は、警備以外の派遣求人を探す方法もあります。
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まとめ|派遣禁止でも、客先の現場で警備することはできる
警備業務は、労働者派遣法によって労働者派遣の対象外とされています。
派遣元に雇われ、派遣先の指揮命令を受けながら警備業務を行うことはできません。
一方、警備会社が自社で雇用・管理する警備員を、契約している施設や工事現場へ配置することは労働者派遣とは別です。
働く場所ではなく、誰に雇われ、誰の指揮命令で働くのかを見ると違いが分かります。
また、派遣禁止だから正社員しか警備員になれないわけではありません。
アルバイトや契約社員でも、警備会社との直接雇用で警備業務に就く働き方はあります。









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