交通誘導員の合図に従わない車はどうする?無視・突破されたときの対処法

交通誘導 警備員 止まらない 従わない

「停止の赤旗を出したのに、車が止まらない」
「そのまま進もうとする車は、体を張って止めるべき?」
「警備員の合図を無視されたら、どうすればいい?」

交通誘導をしていると、停止合図を出しても車が止まらないことがあります。
ただ、ここで最初に知っておきたいのが、止まらない車がすべて意図的な突破とは限らないことです。

停止合図がうまく伝わらず、進んでいいのか止まるのか迷っている人もいます。
そもそも警備員の存在や停止合図に気づいていない場合もあります。

基本として、車の前へ体を出して無理やり止めるのは危険です。
しかし、行こうとする車を何もせず見逃せばいいわけでもありません。

私は交通誘導警備業務2級を持ち、現在は警備員の教育や配置にも関わっています。
この記事では、停止しない車の動き方を3パターンに分けて、現場でどう対応するのかを解説します。

目次

結論|体で止めない。でも、何もせず見逃すわけでもない

停止合図を出したのに車が進んできた場合、まず大切なのは車の動きと運転手の反応を見ることです。

停止する様子がなく、そのまま進んでいるのか。
合図の意味が伝わっていないのか。
それとも、警備員や停止合図そのものに気づいていないのか。

合図が伝わっていない可能性があるなら、安全な位置から赤旗や誘導灯を見えやすく動かし、必要に応じて警笛や声でも停止を伝えます。
一方、減速せず進んでくる車へ体を張って対抗してはいけません。

スクロールできます
止まらない車見え方基本対応
①停止する様子がなく、そのまま進んでくる車減速せず、そのまま進む・加速する前へ出て止めず、周囲へ危険を伝える対応へ切り替える
②合図が伝わっていない車止まるか進むか判断できず、動きが曖昧赤旗・誘導灯を見えやすくし、停止を伝え直す
③合図に気づいていない車警備員を認識せず、そのまま進んでくる目に入りやすい合図+必要に応じて警笛・声で知らせる

交通誘導では、停止合図を出したことだけでなく、相手に伝わり、実際に車が止まったところまで確認することが重要です。

停止しない車は、動き方で大きく3パターンに分けて考える

この3パターンは、運転手の気持ちを決めつけるための分類ではありません。
車の挙動を見ながら、現場で対応を切り替えるための考え方です。

①停止する様子がなく、そのまま進んでくる車

停止合図を出していても、車が一定の勢いでそのまま進んだり、加速したりすることがあります。

車の速度や動きを見て、「このままでは停止しない」と判断できる場合もあります。
この状態で、警備員が車の正面へ入って止めようとするのは危険です。

人と車で張り合っても勝負になりません。
自分の安全を確保し、反対側の警備員や作業員へ危険を伝える対応へ切り替えます。

ホンネちゃん

車とチキンレースしちゃダメなのさ。
勝っても得るものないってワケ。

②停止合図が伝わらず、進むか止まるか迷っている車

警備員から見ると明確に停止合図を出しているつもりでも、ドライバーにはうまく伝わっていないことがあります。

少し進んでは止まりそうになったり、速度を落としながらこちらの様子を見たりと、「進むのか止まるのか」が曖昧な動きになるケースです。

この場合は、赤旗や誘導灯をドライバーの目線に入りやすい位置で見せ、停止の合図をもう一度はっきり伝えます。
合図が伝われば、止まってくれることがあります。

③停止合図そのものに気づいていない車

もう一つが、警備員や停止合図そのものを認識していないように見えるケースです。

道路状況や周囲の車、歩行者などへ意識が向いていることもあります。
夜間なら、警備員の位置が分かりにくい状況も考えられます。

この場合も車の前へ出るのではなく、安全な位置から赤旗や誘導灯を相手の視界へ入りやすくし、必要に応じて警笛や声でも危険を伝えます。

実際には、合図の意味が伝わっていないのか、警備員そのものに気づいていないのかを完全に見分けられないこともあります。
どちらの場合も、車の正面へ出ず、安全な位置から停止を伝え直すのが基本です。

「停止合図を出した」と「停止合図が伝わった」は別です。
停止・進行合図の基本は、交通誘導のやり方を図解した記事で詳しく紹介しています。

合図が伝わっていない車には、まず停止を伝え直す

まだ停止合図が伝わっていない可能性があるなら、警備員側にもできることがあります。

  • 赤旗や誘導灯をドライバーの目線に入りやすくする
  • 停止の合図を小さくせず、相手から見えるようにはっきり出す
  • 必要に応じて警笛を使う
  • 危険が迫っていれば声でも知らせる

ただし、停止させようとして自分が車道の危険な位置へ出てはいけません。
あくまで安全な位置から、相手へ合図を伝えるのが前提です。

特に新人のうちは、「赤旗を出したから、あとは運転手の問題」と考えない方がいいです。
車が減速したか、運転手がこちらを認識したか、実際に停止したかまで確認します。

ホンネちゃん

旗を出したから仕事終了!じゃないのさ。
止まって初めて止めたってワケ。

停止せず進んでくる車は、体を張って止めない

合図を出しても減速せず、そのまま進んでくる車もあります。
ここで一番やってはいけないのが、車の正面へ出て、自分の体で止めようとすることです。

2026年7月、警視庁は路上工事現場で発生した交通事故を公表しています。
片側交互通行中、停止合図に気づかず進んだバイクを止めようとして、別の交通誘導員が車道へ出たところバイクと衝突し、双方が転倒・負傷しました。

警視庁は事故防止対策として、停止合図に従わない車両があっても車両の前へ出て止めず、反対側の交通誘導員へ連絡して逆方向からの車両進入を止めるよう案内しています。
あわせて、警笛で周囲へ危険を知らせることも挙げています。

参考:警視庁「路上工事現場の交通事故防止関連」

一台を止めようとして交通誘導員まで事故に遭えば、さらに危険な状態になります。
勇敢さより、安全を優先してください。

車に突破されたら、ナンバーより先に危険を伝える

停止合図に従わず車が突破したら、最優先したいのは反対側や現場へ、車が向かっていることを伝えることです。

片側交互通行なら反対側から車が来る可能性があります。
工事車両や作業員が車道へ入っているかもしれません。

現場や会社で共有している無線ルールや用語を使い、たとえば「車両突破、そちらへ向かっています」などと、簡潔に危険を伝えます。

車種や色、ナンバーなども、確認できた範囲で共有すれば構いません。
ただ、車両情報の確認に集中して危険連絡が遅れたら本末転倒です。

まず事故を防ぐ。車両情報の確認はそのあと。
この順番は崩さない方がいいです。

車両突破や誘導ミスが事故につながった場合の責任、事故後に会社がどう対応するかは、警備員がミスするとどうなる?誘導事故の責任と対処法で詳しく解説しています。

交通誘導員の停止合図に法的な強制力はある?

交通誘導員の停止合図は、警察官の手信号と同じものではありません。

警備業法第15条では、警備員は警備業法によって特別な権限を与えられているものではないことに留意して業務を行うよう定められています。
そのため、交通誘導員が警察官のような権限を使って、強制的に車を停止させることはできません。

道路交通法第7条で従うことが義務づけられているのは、信号機の信号や警察官等の手信号などです。
交通誘導員の停止合図そのものに、警察官の手信号と同じ法的強制力があるわけではありません。

ただし、これは「警備員なら無視して好きに走っていい」という意味ではありません。

道路標識などによる通行規制があれば、その規制は別に守る必要があります。
また、車両の運転者には、道路や交通状況に応じて他人へ危害を及ぼさない速度と方法で運転する安全運転義務があります。

「警備員の合図を無視した」という一点だけで、すべてのケースを違反かどうか判断することはできません。
実際の道路規制や運転状況によって判断は変わります。

警備員にできること・できないことは、警備員に権限はある?で詳しく整理しています。

新人に伝えたいのは「止める」より「伝わったかを見る」こと

新人ほど、「赤旗を正しく出せたか」に意識が向きます。
しかし、大切なのは運転手がこちらを認識し、停止の意味が伝わり、実際に車が止まったかを見ることです。

合図が伝わっていなければ伝え直す。
それでも停止せず進んでくるなら、車と張り合わず、その先で事故を起こさないための対応へ切り替えます。

車を絶対に止めることが目的ではありません。
車、人、作業員を安全に通すことが交通誘導の目的です。

ホンネちゃん

伝わってないなら、伝え直す。
それでも来るなら、勝負しない。
この切り替えが大事なのさ。

まとめ|止まらない理由を決めつけず、車の動きを見て対応する

交通誘導員が停止合図を出しても、車が止まらないことはあります。
そのときは、すべてを意図的な突破と決めつけず、車の動きと運転手の反応を見て対応を切り替えてください。

合図が伝わっていない可能性があるなら、安全な位置から赤旗や誘導灯、必要に応じて警笛や声で停止を伝え直します。
一方、停止せず進んでくる車を体で止めようとしてはいけません。

突破された場合は、まず反対側の誘導員や作業員へ危険を伝え、二次事故を防ぎます。
交通誘導では、「合図を出したか」ではなく「相手に伝わり、安全な状態になったか」まで確認することが大切です。

あわせて読みたい

あわせて読みたい
警備員に権限はある?できること・できないことを現役が解説 「警備員って、車や人を止める権限があるの?」「警備員の指示には従わないといけない?」「警察官とは何が違う?」 結論から言うと、警備員には、警察官のような特別な...
あわせて読みたい
交通誘導のやり方を図解|停止・進行・片側交互通行を現役警備員が解説 交通誘導のやり方は、難しい合図をたくさん覚えることから始めなくて大丈夫です。 「早めに見せる → 確実に止める → 安全を確認して進める」まずはこの3段階を覚えてく...
あわせて読みたい
警備員がミスするとどうなる?誘導事故の責任と対処法を現役管理職が解説 「警備員が誘導を間違えて事故が起きたら、誰が責任を負う?」「一度ミスをしたら、現場を外されたり解雇されたりする?」「停止合図を無視して車に突破された場合も、...

最後に、仕事だけでなく
「彼女もほしい」と思っている方へ。

警備員は「モテない」より「出会いがない」?

私は警備員になってから、2回結婚しています。
でも、この仕事に就いてから新しく知り合った女性は、20年近くでたった1人。
その1人とは、アパレル時代の友人からの紹介。
警備業に関係しない出会いなんですよね。

私が恋愛で壁に感じたのは、
モテるかどうか以前に、そもそも出会いがない
ということです。

ホンネちゃん

みんな「良い出会いがあれば」
って言うけどさ。
本当に出会いが無さすぎて
半分諦めちゃってるよね。

「彼女はほしい。でも、何から始めたらいい?」
そんな方に向けて、出会いの増やし方や身だしなみなど、私の経験を交えて紹介しています。

あわせて読みたい
彼女がほしい?元引きこもりでも2度結婚できた私がやったこと|彼女ができない原因と最初の一歩 彼女がほしいのに出会いがない男性へ。街コンでフラれた経験、次の街コンで約2年付き合った経験、知人紹介の実体験から、彼女ができない原因と最初にやることを解説します。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

中卒・約3年ほぼ無職から、運送、レディースアパレルを経て警備員へ。
現在は警備会社の管理職として、現場・管制・新人教育などに携わっています。

警備員指導教育責任者1・2号、交通・施設・雑踏警備2級などを保有。

恋愛では、結婚・離婚・再婚も経験しました。

『こんな俺でも大丈夫だったんだから、みんな大丈夫。』

そんなスタンスで、警備の仕事、中卒・低学歴の生き方、男性の恋愛・結婚を実体験ベースで発信しています。

コメント

コメントする

目次