「警備会社の管制ってきつい?」
「現場に人を配置するだけじゃないの?」
「管制をやっているけど、毎日の調整でもう疲れた……」
私は現役警備員として現場に出ながら、管制・新人教育・人員配置などの管理業務もしています。
警備会社の管制は、かなりきついです。
ただ、本当にしんどいのは勤務表へ名前を入れる作業ではありません。
「〇〇とは組みたくない」「あの現場は行きたくない」「〇〇さんはよこさないでほしい」。
隊員や取引先から、毎日のようにいろいろな要望が飛んできます。
でも、それを全部聞いていたら配置は完成しません。
相手を納得させながら、飲めない要望は突っぱねる。それでも最後は必要な人数をそろえる。
これが、私が管制をしていて一番きついと感じるところです。
警備会社によって管制のやり方は違います。ここからは、私が実際にやっている交通誘導の管制を中心に話します。
管制がきついのは「人が足りない」だけじゃない
管制をしていると、人手不足に加えて人間関係・勤務希望・現場からの要望まで同時に入ってきます。
| 飛んでくる話 | 管制側で考えること |
|---|---|
| 「〇〇とは組みたくない」 | 別の組み合わせを作れるか |
| 「あの現場は行きたくない」 | 理由を聞きつつ、どこまで希望を通すか |
| 「〇〇さんはよこさないで」 | 取引先の要望と本人の次の配置先 |
| 「夜勤しか出ない」「この現場しか出ない」 | その条件を残しながら全体を埋められるか |
| 急な追加注文 | 完成した配置をどこから組み直すか |
希望を聞けるところは聞きます。
でも全員の希望を100%通したら、まず回りません。
だから「今日はここでお願いしたい」「そこは分かるけど、今回は出てほしい」と、相手が納得できる落としどころを探します。
ホンネちゃん全員の希望を全部聞いた瞬間、配置表が死ぬのさ。
そもそも管制が何をする仕事なのか知りたい人は、警備会社の管制とは?仕事内容・人員配置を解説した記事で詳しく紹介しています。
毎日「言いにくいこと」を言うのも管制の仕事
管制をやっていると、誰かにとって都合の悪いことを言わなければならない場面がかなりあります。
たとえば、一人から「あの人とは組みたくない」と言われただけなら、単に相性が悪いだけかもしれません。
でも、何人もの隊員から同じ人について「一緒に働きたくない」と言われるようになると、そのままにはできません。
そういう時は本人に、
「気をつけないと、本当に一緒に仕事へ行く人がいなくなるよ」
と伝えることもあります。
こっちだって言いたくはありません。
でも言わなければ、組める相手が減って配置はもっと苦しくなります。
まあ、言ったからといって簡単に変わるわけでもないんですけどね。
それでも言う。嫌われ役を引き受けるのも管制です。
管制側から見て「配置しにくい人」がどうなっていくのかは、交通誘導員が干される理由を管制側から解説した記事でも詳しく書いています。
1人足りないなら「0.5人+0.5人」で埋めることもある
人が足りない日は、「あと1人だから、丸一日出られる人を1人探そう」だけでは終わりません。
夜勤明けの隊員に「午前中だけならどう?」と聞く。
あまりガッツリ働いていないベテランや学生アルバイトに「午後からなら出られない?」と聞く。
午前と午後で交代できれば、0.5人+0.5人で1ポストを埋めることができます。
夜勤希望、この現場なら出る、短時間なら出られる。
そんな条件を一つずつ拾いながら組み合わせていきます。
管制は「空いている人を探す仕事」というより、手持ちの人員でパズルを完成させる仕事に近いです。



しかもこのパズル、ピースの方から「そこ入りたくない」って言うのさ。
何時間もかけて埋めた夕方に「明日もう1人追加で」
人が足りない日に何時間も電話して、隊員の希望を聞いて、配置を入れ替えて、ようやく明日の現場が全部埋まる。
「よし、なんとかなった」
そう思った夕方に、取引先から電話が来ます。
「すみません、明日もう1人追加できます?」
この瞬間の心の声は、
「警備員は打ち出の小槌じゃねえ!」
です。
さっきまで何時間もかけて、ようやくそろえたんです。
振れば警備員がポンッと出てくるわけではありません。
でも、うちでは一度受けた仕事は意地でも応えようとします。
丸一日出られる人がいなければ時間を分ける。予定を入れ替えられないか考える。普段は条件を絞っている隊員にも頼んでみる。
もちろん、無理な連勤をさせたり体調を無視したりする話ではありません。
出られる範囲の中で、最後まで「まだ手はないか」を探します。
このあたりは、もう理屈より意地です。
繁忙期は「出勤前の絶望」と「帰る時の万能感」の繰り返し
繁忙期は、こんな日が毎日のように続きます。
朝は、
「今日これ、本当に全部埋まるんか……」
という絶望からスタート。
電話して、断られて、条件を変えて、また電話して、配置を組み替える。
途中で追加が来れば、また考える。
それでも夕方になると、なぜか全部埋まっている日があります。
そんな日の感想は、だいたいこれです。
「なんで埋まったんかわからんけど、なんとかなった」
朝はあれだけ絶望していたのに、帰る時は妙な万能感があります。
「今日の俺なら何でもできるんじゃないか」くらいの気分です。
仕事へ行く前の絶望感と、帰る時の万能感。この高低差はすごいです。



そして次の日、また絶望から始まるのさ。
きついけど、全部埋め切った時の達成感はデカい
管制の面白さを挙げるなら、無理に見えた配置を最後まで成立させた時の達成感です。
人が足りない。相性が悪い。現場からNGが出ている。勤務希望もバラバラ。
そんな状態から一つずつ組み直して、最後の空欄に名前が入る。
完成した勤務表だけ見れば、ただ名前が並んでいるだけです。
でも管制側は、その一つ一つがどうやって埋まったのかを知っています。
だから、しんどかった日ほど帰る時は気分がいい。
きつさと達成感の振れ幅が大きい仕事です。
管制に向いているのは「全員にいい顔をしない人」
管制は、単純に人と話すのが得意ならできる仕事ではありません。
- 言いにくいことでも、必要なら言える
- 全員にいい顔をしようとしない
- 相手によって伝え方を変えられる
- 細かい条件を組み合わせるのが苦にならない
- 予定が崩れても、すぐ次の手を考えられる
- 「無理そう」をひっくり返すことに達成感を感じる
逆に、誰からも嫌われたくない人や、一度作った予定が崩れるたびに強く引きずる人にはかなりしんどいと思います。
配置を楽にするのは、普段の隊員との関係づくりです。
「この人は何を大事にして働いているか」「誰と相性がいいか」「どんな頼み方なら動いてくれるか」が分かっていると、いざという時の選択肢が増えます。
そのあたりは、警備会社の管制とは?でも詳しく書いています。
管制がきつくて辞めたいなら「管制」と「会社」を分けて考える
今まさに管制がきつくて辞めたいなら、管制そのものが嫌なのか、今の会社の回し方が嫌なのかは分けた方がいいです。
人員に余裕がない。無理な受注が多い。何でも一人の管制に集中する。
こういう部分は会社によって変わります。
一方で、「人へ頼むのがつらい」「注意するのが苦痛」「予定変更が耐えられない」なら、会社を変えても管制のしんどさは残ります。
警備自体を辞めるか迷っている人は、警備員を辞めたい時の判断基準で、「現場・会社・警備そのもの」のどこが嫌なのかを整理してみてください。
警備の仕事自体は嫌いではなく、今の会社の人員体制や管理方法が合わないなら、警備会社の選び方を見ながら別会社を比べる方法もあります。
まとめ|管制はきつい。それでも最後は「なんとかなった」になる
警備会社の管制は、勤務表へ名前を入れるだけの仕事ではありません。
人が足りない。隊員同士の相性がある。現場からNGが来る。本人へ言いにくいことも言う。
それでも、必要な現場は埋めなければなりません。
午前だけ出られる人と午後から出られる人をつないで1ポストにする。
全部終わった夕方に追加注文が来たら、また電話する。
「警備員は打ち出の小槌じゃねえ!」と思いながら、それでも何とかする。
そして全部埋まった日の感想は、結局これです。
「なんで埋まったんかわからんけど、なんとかなった」
仕事へ行く前は絶望。帰る時は妙な万能感。
私は、この高低差まで含めて管制の仕事だと思っています。
最後に、仕事だけでなく
「彼女もほしい」と思っている方へ。
警備員は「モテない」より「出会いがない」?
私は警備員になってから、2回結婚しています。
でも、この仕事に就いてから新しく知り合った女性は、20年近くでたった1人。
その1人とは、アパレル時代の友人からの紹介。
警備業に関係しない出会いなんですよね。
私が恋愛で壁に感じたのは、
モテるかどうか以前に、そもそも出会いがない
ということです。



みんな「良い出会いがあれば」
って言うけどさ。
本当に出会いが無さすぎて
半分諦めちゃってるよね。
「彼女はほしい。でも、何から始めたらいい?」
そんな方に向けて、出会いの増やし方や身だしなみなど、私の経験を交えて紹介しています。









コメント