『コツ、コツ、コツ……。』
警備員指導教育責任者の修了考査が終わったあと、教室の空気は一気に重くなる。
私が受けた時は、合格者の名前が呼ばれる形ではない。
教官が静かに教室を回り、不合格者だけが肩を叩かれて、教室の外へ連れて行かれる。
つまり、合格発表というより、不合格発表。
肩を叩かれなければ合格。
教官の足音が近づくたびに、心臓が少し跳ねる。
「頼む、通り過ぎてくれ」
そう思いながら待つ時間は、実際の時間よりずっと長く感じた。
…あの空気を一度味わうと、「講習を聞いていれば受かる」とは簡単に言えません。
あなたには、あの教室で肩を叩かれる側になってほしくないからですね。
この記事では、警備員指導教育責任者の合格率、80%以上という合格基準、落ちる人の特徴、そして私が実際に感じた合格のコツを、現役警備員の目線で解説します。
合格率の数字だけで安心せず、教本を読み、問題集で出題形式に慣れて、80%ラインを超える準備をしていきましょう。
警備員指導教育責任者そのものを先に知りたい人は、警備員指導教育責任者とは?講習・合格率・求人・年収まで現役が解説も参考にしてください。
合格率より見るべきは80%ライン|新規は40問中32問が目安
警備員指導教育責任者の合格率を調べる人は多いです。
ただ、全国共通の公式数字として「合格率は何割」と断定するのは難しいです。
都道府県、実施回、警備業務の区分、受講者の準備状況によって変わるからですね。
だからこの記事では、合格率の推測よりも、はっきり示されている合格基準を重視して話します。
警備員指導教育責任者の修了考査は、80%以上の正解で合格です。
公式案内でも、修了考査は5枝択一式で、新規講習が40問、追加講習が14問、80%以上の成績で合格とされています。
参考:北海道警察「警備員指導教育責任者(講習受講、交付申請)」
| 講習の種類 | 問題形式 | 問題数 | 試験時間 | 合格基準 |
|---|---|---|---|---|
| 新規取得講習 | 5枝択一式 | 40問 | 100分 | 80%以上 |
| 追加取得講習 | 5枝択一式 | 14問 | 35分 | 80%以上 |
新規なら40問中32問以上、追加なら12問以上は正解しておきたいところです。
指導教育責任者講習には実技がありませんし、正解率80%と聞くと、そこまで厳しくないように感じるかもしれません。
しかし、一問でも正解が足りなければ不合格なので、修了考査でしっかり点を取る必要があります。
見るべきなのは、「周りがどれくらい受かるか」ではありません。
自分が80%ラインを超える準備をできているか。ここです。
ホンネちゃん実技がないから楽そう?
違うのさ、油断すると紙の試験で落ちる時はそのまま落ちるってワケ。
修了考査後の空気が重い理由|肩を叩かれたら不合格だった
冒頭でも少し触れましたが、私が受けた時の修了考査後は、かなり独特の緊張感がありました。
合格者の名前が順番に呼ばれるわけではありません。
不合格者だけが肩を叩かれて、教室の外へ連れて行かれる形でした。
肩を叩かれなければ合格。
ただ、それが分かるまでの時間が本当に長く感じます。
教官が教室を回っている間、誰も落ち着いていませんでした。
自分では「たぶん大丈夫」と思っていても、足音が近づいてくるだけで心臓に悪いです。
しかも、落ちた人だけが分かる形で外へ出るので、本人からすればかなり気まずい。
正直、あの時間の教室は、不安と緊張と恐怖がかなり濃い空気で渦巻いていました。
合格率が高く見える回でも、落ちる側に回れば一発で現実を食らいます。
あの空気を一度味わうと、「講習を聞いていれば大丈夫」とは簡単に言えません。
ちなみに、1号を受けた時は、鬼武者みたいな雰囲気の教官が、最後にニッコニコで「全員合格です」と伝えてくれました。
その瞬間の空気の軽さは、今でも覚えています。
逆に言えば、それくらい発表前の教室は重いんですよね。



格発表じゃなくて、不合格発表なのさ。
肩を叩かれないことを祈る時間、あれは心臓に悪いってワケ。
落ちる人の特徴|講習を聞くだけで安心する人は危ない
実際に落ちた人全員の理由を知っているわけではありません。
ただ、現役目線で見ると、危ないと思う人には共通点があります。
それは、講習を聞くだけで安心してしまう人です。
指導教育責任者講習は実技がないので、一見すると楽に見えるかもしれません。
でも、実技がないということは、試験本番の点数だけで判断されるということ。
交通誘導2級などの検定なら、実技練習を通して自分の仕上がり具合が見えます。
周りの練習量も見えます。
「あの人はかなり練習しているな」
「あの人は声が出ていないな」
「自分ももっとやらないとまずいな」
こういう空気が見えるんですよね。
でも、指導教育責任者は座学中心です。
周りがどれくらい自習しているのか、問題集をどこまで解いているのかが見えにくい。
講習を聞いただけで、本番の5枝択一に対応できますか?
ここが不安なら、問題集は早めに触っておいた方がいいです。
実技がないから楽、ではありません。
そのぶん勉強に集中しなければいけない資格です。
現場経験は通用する?1号と2号で感じた難しさの違い
私の場合は、先に2号の指導教育責任者を取り、その後に1号を追加講習で取得しました。
あくまで私が受けた時の体感ですが、1号の時は同じ回の受講者が全員合格していました。
一方で、2号の時は不合格者も出ています。
人数から考えると、合格率は8割前後だったと思います。
ただ、合格率だけを見ると高く感じるかもしれませんが、私は2号を簡単だったとは感じませんでした。
交通誘導や雑踏警備の現場経験があっても、それだけで安心できる試験ではないんですよね。
現場経験は武器になります。
でも、現場で分かることと、修了考査で80%以上を取ることは別です。
試験には試験の対策が必要です。
追加講習も油断できない|問題数が少ないぶん1問が重い
追加講習は、新規取得講習より日数が少ないです。
「追加だから楽そう」と思う人もいるかもしれません。
でも、私の感覚では油断できません。
日数が少ないぶん、短い時間で必要な内容を押さえる必要があります。
さらに問題数も少ないため、1問の重みが大きく感じるんですよね。
追加取得講習だからといって、気持ちまで軽くしていいわけではありません。
合格の近道は自習です|教本と問題集で80%ラインを超える
合格の近道は、自習です。
ただし、やみくもに教本を読むだけでは効率が悪い。
私が大事だと思う流れは、かなりシンプルです。
80%ラインを超えるための6ステップ
- 講習を真面目に聞く
- 講師が強調したところにマーカーを引く
- 講習後に教本を見直す
- 問題集で出題形式に慣れる
- 間違えた部分を教本で確認する
- 分からない法令や用語だけ、法令集で確認する
講習を聞いただけで終わらせない。
教本を見直し、問題集で出題の形に慣れる。
間違えたところを放置しない。
この流れを作るだけで、安心感はかなり変わります。
指導教育責任者は実技で見せる資格ではありません。
だからこそ、机の上で点を取りに行く準備が必要です。
試験前日に冷や汗|私が問題集に救われたリアルな理由
私自身、2号の指導教育責任者講習では、試験前日にかなり不安になりました。
講習は真面目に聞いていました。
でも、「このまま本当に修了考査で点を取れるのか?」という嫌な予感があったんです。
そこで急遽、問題集を買いました。
結果的に、これは本当にやっておいて良かったです。
講習内容を理解しているつもりでも、実際に問題として出されると迷うことがあります。
特に5枝択一式は、似たような選択肢の中から正しいものを選ばなければいけません。
問題集をやることで、知識だけでなく、問われ方に慣れることができます。
80%以上で合格ということは、少しの取りこぼしが命取りになります。
「あと1問正解だったら合格だったのに」
そうならないためにも、問題集は早めに用意しておいた方がいいです。
会社負担で受ける人ほど、問題集は先に用意した方がいい
会社負担で指導教育責任者講習を受ける人ほど、問題集は先に用意した方がいいです。
これは本人のためだけではありません。
会社のためでもあります。
指導教育責任者講習には受講料がかかります。
さらに、受講者は数日間現場を離れます。
それで不合格になると、本人も会社もかなり痛いです。
問題集代を惜しんで不合格になるくらいなら、最初から用意した方がいいです。
会社から受けさせてもらう側も、必要なら早めに相談していいと思います。
「問題集も用意してもらえませんか?」と聞くのは甘えではありません。
合格するための準備です。



問題集をケチって落ちたら、節約どころか大赤字なのさ。
会社負担ならなおさら、先にお願いしておくってワケ。
法令集より問題集|法令集は辞書として使う
私の感覚では、修了考査の対策として最初に使うべきなのは、法令集より問題集です。
もちろん、法令集が不要という意味ではありません。
実務で法令を確認する資料としては大事です。
ただ、試験対策として最初から法令集を丸読みするのは、かなり大変です。
私も読もうとしましたが、正直かなり難しく感じました。
試験に合格するためなら、まずは講習教本と問題集を中心にした方が現実的です。
問題集で出題形式に慣れる。
分からない言葉や条文が出てきたら、法令集で確認する。
このくらいの使い方がちょうどいいと思います。
合格対策のイメージ
法令集=分からないところを確認する辞書。
問題集=80%ラインを超えるための主戦場。
まとめ|合格率より80%ラインを超える準備が大事です
警備員指導教育責任者の合格率は、全国共通の公式数字としては断定しにくいです。
だからこそ、合格率の数字だけを見て安心しない方がいい。
大事なのは、80%以上という合格基準を超える準備です。
新規取得講習なら、40問中32問以上が一つの目安になります。
指導教育責任者講習には実技がありません。
講習を聞き、教本を見直し、問題集で出題形式に慣れる。
間違えたところを潰し、分からない部分だけ法令集で確認する。
この流れが現実的です。
警備員指導教育責任者は、講習を受ければ自動で受かる資格ではありません。
でも、きちんと準備すれば十分に狙える資格です。
合格率より、自分が80%ラインを超える準備をできているか。
そこを意識して、講習に向かってください。






コメント