「警備員を続けるのがきつい」
「このまま警備の仕事を続けていて大丈夫なのか」
「他職種に転職したいけど、自分にできる仕事があるのか不安」
警備員として働いていると、一度はこんなふうに考えることがあると思います。
結論から言うと、警備員から他職種へ転職するのは十分ありです。 ただし、勢いだけで辞めるよりも、今の不満を整理し、自分の経験をどう活かせるかを考えてから動くことが大切です。
この記事では、現役警備員・管理側の視点から、警備員から他職種へ転職したい人に向けて、転職前に考えること、活かしやすい経験、失敗しにくい仕事選びの考え方を解説します。
警備員を辞めたい気持ちが強い人は、先に警備員を辞めたいと感じたときに考えることも読んでおくと、自分の状況を整理しやすくなります。
警備員から他職種へ転職したいと思うのは自然なこと
警備員の仕事は、外から見るよりも負担が大きい仕事です。
立ちっぱなしの現場、長時間勤務、夜勤、暑さ寒さ、人間関係、クレーム対応など、続けているうちにしんどさが積み重なることがあります。
特に交通誘導や雑踏警備では天候の影響を受けやすく、夏は暑く、冬はかなり冷えます。 施設警備でも、勤務時間が長かったり、覚えることが多かったり、緊急時の対応にプレッシャーを感じることがあります。
正直な話、「警備員を辞めたい」と思うこと自体は珍しくありません。 大切なのは、その気持ちを感情だけで終わらせず、次の選択肢につなげることです。
警備は気が楽な面もあるが将来が見えにくい
警備の仕事は、慣れてくると気持ちの面では楽に感じることもあります。
決められた現場に行き、決められた時間を守り、任された配置をこなす。 仕事内容に慣れれば、精神的な負担が少ない現場もあります。
ただ、その一方で「このまま続けて将来は大丈夫なのか」と感じる人もいます。
給料が上がったと言われても、実際には最低賃金付近を少しずつ上がっているだけで、生活が大きく楽になるほどではないケースもあります。
このまま警備員を続けて、結婚できるのか。 家族を持てるのか。 マイホームなんて夢のままではないのか。
こういう不安を感じるのは、決しておかしなことではありません。 警備の仕事が嫌いというより、将来の見通しが立ちにくいことに不安を感じている人は多いです。
もちろん、警備会社や役職、資格、働き方によって収入を伸ばしている人もいます。 ただ、誰でも自然に給料が上がっていく仕事ではないからこそ、他職種への転職や副業など、選択肢を持っておくことが大切です。
まずは転職したい理由を整理する
警備員から他職種へ転職する前に、まずは「なぜ転職したいのか」を整理しておきましょう。
ここが曖昧なまま転職すると、次の職場でも同じような不満を抱える可能性があります。
給料に不満がある
警備員の給料は、会社や現場によって差があります。
資格手当や夜勤、残業で収入を増やせる場合もありますが、基本給が大きく上がりにくい会社もあります。
「このまま続けても収入が伸びにくい」と感じるなら、他職種を見てみる価値はあります。 ただし、転職先の給料だけで判断せず、残業時間や休日、仕事内容も合わせて確認することが大切です。
警備員の給料について詳しく知りたい人は、警備員の給料や年収のリアルを解説した記事も参考にしてください。
体力的にきつい
交通誘導や雑踏警備では、長時間の立哨や屋外勤務が負担になりやすいです。
若いときは耐えられても、年齢を重ねると体力的にきつくなる人もいます。
体力面が原因で転職を考えているなら、次の仕事では「立ち仕事か座り仕事か」「屋外か屋内か」「夜勤があるか」を確認しておきましょう。
人間関係や会社の体質が合わない
警備の仕事は、現場の人間関係や会社の管理体制によって働きやすさが大きく変わります。
同じ警備員でも、会社が違えば雰囲気も待遇もかなり違います。
もし不満の原因が「警備の仕事そのもの」ではなく「会社」にあるなら、他職種だけでなく、別の警備会社へ移る選択肢もあります。
警備会社選びで失敗したくない人は、警備会社の選び方を解説した記事も参考にしてください。
警備員の経験は他職種でも活かせる
警備員から他職種へ転職するとき、「警備の経験なんて他で使えないのでは」と不安になる人もいます。
しかし、警備員の仕事で身につく力は、他の仕事でも十分活かせます。
時間を守る力
警備の現場では、遅刻や配置ミスが大きな問題になります。
決められた時間に現場へ行き、決められた場所に立ち、引き継ぎや報告を行う。 これは当たり前に見えて、社会人としてかなり大切な力です。
時間管理ができることは、他職種でも評価されやすいポイントです。
報告・連絡・相談の力
警備員は、異常があったときに報告する仕事でもあります。
事故、クレーム、落とし物、不審者、設備トラブルなど、現場で起きたことを正確に伝える力は、どの仕事でも役立ちます。
特に、管理者やお客様へ状況を整理して伝えた経験がある人は、転職先でも強みになります。
安全意識と責任感
警備員は、人や車、施設、イベント会場などの安全に関わる仕事です。
大きな事故を防ぐために周囲を見る力や、危険を早めに察知する意識は、物流、製造、施設管理、ドライバー系の仕事などでも活かしやすいです。
「ただ立っていただけ」と思う必要はありません。 現場で安全を守ってきた経験は、他職種でも十分アピールできます。
警備員から転職しやすい他職種の例
警備員から他職種へ転職する場合、まったく違う業界に行くこともできます。
ただ、最初は警備員の経験と少しつながりのある仕事を選ぶと、転職後のギャップを減らしやすいです。
施設管理・ビルメンテナンス
施設警備の経験がある人は、施設管理やビルメンテナンスと相性が良い場合があります。
巡回、設備の異常確認、防災意識、報告書作成など、警備で経験した内容と近い部分があるからです。
ただし、設備系の知識や資格が求められることもあるため、求人内容はよく確認しましょう。
物流・倉庫・配送系
体を動かす仕事に抵抗がない人は、物流、倉庫、配送系の仕事も選択肢になります。
警備員として時間を守る意識や安全確認の習慣がある人は、こうした仕事でも評価されやすいです。
実際、私の周りにも、人間関係が悪くなったことをきっかけに警備を辞め、トラックドライバーへ転職した人がいます。 その人は警備員時代に年収400万円ほどでしたが、転職後の初年度で年収600万円ほどになったと話していました。
本人からかなり自慢されたので、正直うらやましく感じた部分もあります。 煩わしい人間関係が減り、収入も大きく上がったため、かなり満足している様子でした。
もちろん、ドライバーの仕事にも長時間運転や事故リスク、荷物の扱いなど大変な部分はあります。 誰でも同じように収入が上がるわけではありません。 それでも、警備員として将来の収入に不安がある人にとって、他職種への転職が人生を変えるきっかけになることはあります。
このように、警備員から他職種へ移ることで、収入や人間関係が大きく変わるケースもあります。 もちろん、誰でも同じように成功するわけではありません。 だからこそ、まずは今の自分に合いそうな仕事があるか、いくつかの求人を見比べておくことが大切です。
警備以外の働き方も気になる人は、他職種の求人情報を見ながら、自分に合う仕事を探してみるのも良いと思います。
工場・製造業
決められたルールを守って作業することが得意な人は、工場や製造業も候補になります。
警備員として決められた手順を守ってきた人なら、マニュアルに沿って作業する仕事に馴染みやすいことがあります。
一方で、単調な作業が苦手な人や、夜勤がつらい人は勤務形態をしっかり確認しておきましょう。
営業・接客・販売
人と話すことが苦にならない人は、営業、接客、販売の仕事も選択肢になります。
警備員は、通行人、来場者、施設利用者、工事関係者など、さまざまな人と接する仕事です。 その経験は、接客系の仕事でも活かせます。
ただし、売上目標やクレーム対応の負担がある仕事もあります。 人と関わる仕事が好きなのか、それとも人間関係がつらくて警備を辞めたいのかは、事前に整理しておきましょう。
他職種へ転職すれば必ず楽になるとは限らない
警備員から他職種へ転職して、収入や働きやすさが改善する人もいます。
一方で、他職種へ行けば必ず楽になるわけではありません。
実際、将来に不安を感じて警備を辞め、他職種へ転職したものの、仕事内容や人間関係の厳しさに耐えられず、警備に戻ってきた人もいます。
警備の仕事は給料や将来性で不安を感じやすい反面、現場によっては人間関係があっさりしていたり、仕事の流れが決まっていたりするため、精神的に楽な部分もあります。
だからこそ、他職種へ移るときは「警備が嫌だから」という理由だけで決めず、転職先の仕事内容や職場の雰囲気も確認しておくことが大切です。
他職種へ転職する前に注意したいこと
警備員から他職種へ移ること自体は悪い選択ではありません。
ただし、「警備が嫌だから」という理由だけで転職先を決めると、失敗する可能性があります。
警備の何が嫌だったのかを明確にする
まず考えたいのは、警備の何が嫌だったのかです。
- 給料が不満だったのか
- 体力的にきつかったのか
- 夜勤が合わなかったのか
- 人間関係が悪かったのか
- 将来性に不安があったのか
理由によって、選ぶべき転職先は変わります。
たとえば、夜勤がつらい人が夜勤ありの工場へ行くと、同じ悩みを繰り返すかもしれません。 人間関係がつらい人が、ノルマや対人対応の多い営業職に行くと、別のストレスを抱える可能性もあります。
求人票だけで判断しない
求人票には、給料、休日、勤務時間、仕事内容などが書かれています。
しかし、実際の職場の雰囲気、人間関係、残業の実態、離職率の高さなどは、求人票だけでは分かりにくいです。
ここを確認せずに転職すると、「思っていた職場と違った」と後悔しやすくなります。
転職先を選ぶ前に会社の評判も確認しておく
警備員から他職種へ転職するなら、応募前に会社の口コミや評判を確認しておくことも大切です。
特に、給料や休日だけでなく、実際の働き方、人間関係、残業の雰囲気などは外から見えにくい部分です。
気になる会社がある場合は、求人票だけで決めず、転職会議のような口コミサービスで会社の実態を見ておくと判断しやすくなります。
転職会議は、国内最大級の転職口コミ情報サイトで、企業の口コミや評判、求人情報を確認できます。 応募前に「この会社で本当に大丈夫か」を調べたい人には、使いやすいサービスです。
警備員から他職種へ転職するなら比較して考える
転職で大切なのは、最初から1社に絞りすぎないことです。
警備員として働いていると、休みが不規則だったり、疲れて求人をじっくり見る余裕がなかったりすることもあります。
それでも、いくつかの求人を比較しておくと、自分に合う働き方が見えやすくなります。
給料だけでなく、勤務時間、休日、勤務地、仕事内容、未経験OKかどうかを見比べることが大切です。
警備員から他職種へ移りたい人は、まずは他職種の求人情報を見て、自分に合いそうな仕事があるか確認してみるのも一つの方法です。
警備員を続ける選択肢も残しておく
ここまで他職種への転職について解説してきましたが、必ずしも警備員を辞めることだけが正解ではありません。
警備の仕事が合わないのではなく、今の会社や現場が合っていないだけの可能性もあります。
たとえば、交通誘導がきつい人でも、施設警備なら合うことがあります。 逆に、施設警備の長時間勤務が合わない人でも、交通誘導の短時間現場の方が働きやすい場合もあります。
警備の種類ごとの違いを知りたい人は、施設警備と交通誘導警備の違いを比較した記事も参考にしてください。
また、警備員に向いているかどうかを改めて確認したい人は、警備員に向いている人・向いていない人を解説した記事も読んでみてください。
警備員を辞めるか迷っている人は、他職種への転職だけでなく、副業や警備業界内で働き方を変える選択肢もあります。 全体像を整理したい人は、警備員が人生を広げる3つの選択肢も参考にしてください。
まとめ:警備員から他職種へ転職するなら焦らず選択肢を増やそう
警備員から他職種へ転職するのは、十分ありです。
ただし、勢いだけで辞めるのではなく、まずは転職したい理由を整理することが大切です。 給料、体力、人間関係、夜勤、将来性など、自分が何に悩んでいるのかをはっきりさせましょう。
警備員の経験は、他職種でも活かせます。 時間を守る力、報告・連絡・相談、安全意識、責任感などは、別の仕事でも十分評価される部分です。
実際に、警備員から他職種へ転職して収入や人間関係が改善した人もいます。 一方で、他職種の厳しさに合わず、警備に戻ってきた人もいます。
だからこそ、転職先を選ぶときは、求人票だけで判断しないことが大切です。 会社の口コミや評判を確認し、複数の求人を比較しながら、自分に合う環境を探しましょう。
そして、警備を完全に辞める前に、別の警備会社や違う警備業務へ移る選択肢も残しておくと、後悔しにくくなります。
警備員から他職種へ移るにしても、警備を続けるにしても、大切なのは自分に合う環境を選ぶことです。 今の働き方に違和感があるなら、まずは選択肢を増やすところから始めてみましょう。
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