「雑踏警備業務2級って、どう対策すればいいの?」
「学科は何を覚えればいい?」
「実技で落ちないためには、何を練習すればいい?」
雑踏警備業務2級を受ける前は、こういう不安が出てくると思います。
雑踏警備業務2級は、イベント警備や人が集まる現場で働く人にとって、かなり実用的な資格です。
ただし、なめてかかると普通に落ちます。
学科は難しい言葉が出ますし、実技はセリフ、動作、状況整理が必要になります。
特に雑踏警備業務2級の実技は、全体的にセリフが多いです。
動きだけ覚えてもダメ。
意味だけ分かっていてもダメ。
指定された文言があるものは、講習で配られるテキストや指導内容に沿って、一語一句間違えないつもりで覚える必要があります。
この記事では、現役警備員の立場から、雑踏警備業務2級の学科対策、実技対策、落ちやすい人の特徴、合格に近づく勉強順を解説します。
雑踏警備業務2級そのもののメリットや、資格を取る意味を先に知りたい人は、雑踏警備業務検定2級のメリットを解説した記事も参考にしてください。
雑踏警備業務2級は、実技をなめると危ない
雑踏警備業務2級は、学科だけ頑張ればいい資格ではありません。
もちろん、学科も大事です。
警備業法、関係法令、雑踏警備業務の基本、事故発生時の対応など、覚えることはあります。
ただ、現場目線でいうと、怖いのは実技です。
学科は問題を解いて慣れることができます。
でも実技は、頭で分かっていても体が動かないことがあります。
声を出す。
資機材を扱う。
群衆に広報する。
警備本部へ連絡する。
負傷者を搬送する。
こういう動作を、緊張した状態でやらないといけません。
普段の現場でそれっぽくできていても、試験では試験用の型があります。
自己流のまま受けると、思ったより苦戦するはずです。
【ここにSWELLふきだし:ホンネちゃん】
「現場でやってるから大丈夫」は危ないのさ。
試験は試験の型で見られるってワケ。
学科対策は「難しい言葉の翻訳ゲーム」だと思えばいい
雑踏警備業務2級の学科では、少し難しい言葉が出てきます。
ここで大事なのは、難しい言葉をそのまま丸暗記しようとしないことです。
おすすめは、自分の言葉に翻訳することです。
たとえば、法律っぽい言葉を見た時に、「つまり現場ではどういうこと?」と考える。
これだけで、かなり覚えやすくなります。
| 難しい言葉 | 簡単に言うと | 雑踏警備の現場で考えるなら |
|---|---|---|
| 権限 | 警備員がどこまで言えるか | 命令ではなく、お願いや誘導が基本 |
| 公共の福祉 | みんなが安全に過ごすためのルール | 自由に動きたい人にも、安全のためにお願いする場面がある |
| 遺失物法 | 落とし物をどう扱うかのルール | イベント会場で拾った物を誰に渡すか |
| 施設占有者 | その場所を管理している側 | 会場、施設、主催者側として考える |
| 正当防衛 | 今まさに危ない攻撃から身を守ること | 暴れる人や危険な行為への対応で考える |
| 緊急避難 | 危険から逃げるために、やむを得ずすること | 事故や混雑から人を逃がす場面で考える |
こうやって翻訳すると、言葉だけの暗記ではなく、現場のイメージとつながります。
雑踏警備は、人の流れを扱う仕事です。
「立ち止まらないでください」
「こちらへお進みください」
「押さずにゆっくり進んでください」
こういう声かけも、ただ人を動かしたいから言っているわけではありません。
人が詰まって事故にならないように、みんなが安全に帰れるように、現場を整えているわけです。
難しい言葉を、現場の動きに変換して覚える。
これが、雑踏警備業務2級の学科対策ではかなり大事です。
権限は「警備員がどこまで言えるか」
警備員には、警察官のような強制力はありません。
これは、学科でも現場でも大事な考え方です。
雑踏警備では、人を誘導したり、立ち止まらないようにお願いしたり、危険な場所へ入らないように声をかけたりします。
でも、それはあくまで安全のためのお願いや誘導です。
力で無理やり動かす仕事ではありません。
「警備員に何ができて、何ができないのか」
ここを整理しておくと、法令問題もかなり理解しやすくなります。
公共の福祉は「みんなが安全に帰るためのルール」
公共の福祉という言葉は、文字だけ見ると少し難しく感じます。
でも、雑踏警備の現場で考えると分かりやすいです。
イベント会場では、来場者それぞれに「自由に歩きたい」「ここで見たい」「早く進みたい」という気持ちがあります。
ただ、それを全員が好き勝手にやると、人の流れが詰まります。
詰まると、転倒や将棋倒しの危険が出ます。
だから警備員は、立ち止まりを防いだり、通路を空けたり、人の流れを作ったりします。
つまり公共の福祉は、雑踏警備でいうと「みんなが安全に帰るためのルール」と考えると分かりやすいです。
遺失物法は「落とし物を誰に渡すかのルール」
イベント会場では、落とし物もよく出ます。
財布、スマホ、鍵、チケット、子どもの持ち物。
そういうものを拾った時、警備員が勝手に持って帰るわけにはいきません。
どこで拾ったのか。
誰に渡すのか。
施設側に渡すのか。
警察へ届けるのか。
こうしたルールが関係してきます。
遺失物法は、難しい法律名として覚えるより、「落とし物を正しく扱うためのルール」と考えた方が頭に入りやすいです。
正当防衛と緊急避難は、現場の例で考えると分かりやすい
正当防衛と緊急避難も、言葉だけ見ると少し難しいです。
正当防衛は、今まさに危ない攻撃から身を守ることです。
たとえば、イベント会場で興奮した人が警備員に殴りかかってきた場合、身を守るために必要な範囲で対応するイメージです。
もちろん、やり返すためのものではありません。
自分や周囲の人を守るために、やむを得ず危険を避ける考え方です。
一方、緊急避難は、目の前の危険から逃れるために、やむを得ずする行為です。
たとえば、群衆が一気に押し寄せて転倒の危険がある時に、人を安全な方向へ逃がす場面を考えると分かりやすいです。
どちらも、「警備員が好き勝手に力を使っていい」という話ではありません。
危険を避けるために、必要な範囲でどう対応するかを考えるための言葉です。
基本動作と徒手の護身術は、動作とセットで覚える
基本動作や徒手の護身術は、学科だけで文字として覚えようとすると分かりにくいです。
でも、実際の動作とセットで覚えると、かなり理解しやすくなります。
たとえば、構え、体さばき、離脱技などは、言葉だけで覚えるより、体を動かしながら確認した方が頭に残ります。
「この動きは、何のためにあるのか」
「どの場面で必要になるのか」
「相手との距離をどう取るのか」
こうやって動作と意味をセットにすると、学科でも実技でもつながりやすくなります。
雑踏警備業務2級では、文字の暗記だけでなく、体で覚えたことが学科の理解を助ける場面もあります。
実技対策は、セリフ・動作・状況整理をセットで覚える
雑踏警備業務2級の実技対策で大事なのは、動きだけを覚えないことです。
セリフ、動作、状況整理をセットで覚える必要があります。
特に雑踏警備業務2級の実技は、全科目でセリフが多いです。
群衆整理、緊急車両の誘導路確保、警備本部への連絡など、声に出して伝える場面が多くあります。
ここで大事なのは、自己流に言い換えないことです。
実技で指定された文言があるものは、講習で配られるテキストや指導内容に沿って、一語一句間違えないつもりで覚えましょう。
意味を理解することは大事です。
でも、意味が分かっているからといって、本番で自分の言葉に置き換えてしまうと危険です。
まずは、指定文言を正確に覚える。
そのうえで、「何を伝えるためのセリフなのか」を理解しておく。
この順番がいいです。
なお、具体的な文言は地域、講習機関、年度によって扱いが変わる可能性があります。
この記事ではセリフ全文は掲載しません。
実際に受講する時に配られるテキストと、講師の指示を必ず確認してください。
【ここにSWELLふきだし:ホンネちゃん】
雑踏2級の実技は、ほぼセリフ祭りなのさ。
「意味は合ってるからOK」は危ないってワケ。
群衆整列は、資機材と声かけを一緒に覚える
群衆整列では、資機材を使って人の流れを整える動きが出ることがあります。
この時、資機材の扱いだけに集中しすぎると、声が小さくなります。
雑踏警備では、声が小さいと伝わりません。
会場はうるさいです。
人の話し声、音楽、車両の音、アナウンス。
その中で来場者に伝えるには、聞き取りやすい声を出す必要があります。
ただし、怒鳴ればいいわけでもありません。
何をしてほしいのかが分かるように、短く、はっきり伝えることが大事です。
そして、試験で指定された文言がある場合は、その文言を崩さずに言えるように練習してください。
声かけ、動作、資機材の扱い。
この3つを、バラバラではなく一緒に体へ入れておきましょう。
緊急車両の誘導路確保は、指定文言を一語一句覚えるつもりで練習する
緊急車両の誘導路確保では、広報要領が重要になります。
ここは、セリフが長くなりやすいです。
普段の会話なら言える内容でも、試験本番になると急に飛びます。
「えっと、なんだっけ」
そうなった瞬間に、動きも止まります。
ただし、ここで自己流の言い換えをするのは危険です。
緊急車両の誘導路確保に限らず、実技で指定されたセリフがあるものは、指定された文言を一語一句間違えないつもりで覚えるのが基本です。
意味を理解することは大事です。
でも、意味が分かっているからといって、自分の言葉に言い換えてしまうと、試験では危なくなります。
まずは、講習や練習で指定された文言を正確に覚える。
そのうえで、「何を伝えるためのセリフなのか」を理解しておく。
この順番で練習しましょう。
群衆規制は、ハンドロープの動きだけで油断しない
群衆規制では、ハンドロープなどを使って人の流れを調整する場面があります。
ここで油断しやすいのが、道具の動きだけ覚えて満足することです。
雑踏警備では、道具を持っているだけでは人は動きません。
どこへ進んでほしいのか。
どこで止まってほしいのか。
どのくらいの幅を確保したいのか。
これを自分で分かっていないと、動きがあいまいになります。
群衆規制は、資機材、立ち位置、声かけ、周囲確認をセットで練習しましょう。
ここでも、指定されたセリフがある場合は、自己流に言い換えずに覚えることが大事です。
負傷者搬送は、教本だけでは分からない怖さがある
負傷者搬送は、教本を読んだだけでは分からない怖さがあります。
頭では分かっていても、実際に人の体を支えると一気に難しくなります。
私も講習で、負傷者の頭部を支える動作をしたことがあります。
相手は、声も動作も大きく、やる気と気合いに満ちた熱血タイプのスキンヘッドの男性でした。
講習も終盤になると、暑さと緊張で、受講生もかなり疲れてきます。
そんな中で搬送動作に入った時、相手の頭部を支えた瞬間に違和感がありました。
「すべる」
講習の熱気と汗で、手の中にあるのは頭部のはずなのに、感覚としては油を塗ったゆで卵。
そのまま落としそうになって、私は思わず「落ちる!」と声を出してしまいました。
もちろん、実際の負傷者でそんなことがあってはいけません。
でも、この経験で分かったのは、負傷者搬送は形だけ覚えても危ないということです。
相手の体格、汗、自分の手の位置、支える角度。
少しズレるだけで、動作は一気に危なくなります。
だから実技は、見た目の形だけではなく、「どこが危ないのか」まで確認しておく必要があります。
【ここにSWELLふきだし:ホンネちゃん】
スキンヘッド、汗、救急搬送。
この3つがそろうと、教本には載ってないアヒージョ実技が始まるってワケ。
警備本部への連絡は、短く正確に伝える練習が必要
警備本部への連絡は、雑踏警備業務2級の実技でかなり大事です。
現場で何かが起きた時、警備員は状況を整理して伝える必要があります。
でも、焦ると人は順番に話せません。
「あの、えっと、人が倒れて、こっちが混んでて、救急車が」
こんな感じになると、聞く側も状況が分かりません。
連絡で大事なのは、短く正確に伝えることです。
何が起きたのか。
どこで起きたのか。
負傷者はいるのか。
群衆の状況はどうか。
応援や救急車両の誘導が必要か。
このあたりを、型として練習しておくと本番で詰まりにくくなります。
もちろん、本部連絡にも指定された言い方や流れがある場合は、それに従う必要があります。
自分の言いやすい言葉に変えるのではなく、講習で教わった流れに合わせて練習しましょう。
雑踏警備は、現場の動きだけではなく、情報をつなぐ仕事でもあります。
本部連絡が苦手な人は、メモを取りながら状況を整理する練習もしておきましょう。
雑踏警備業務2級で落ちやすい人の特徴
雑踏警備業務2級で落ちやすい人には、いくつか共通点があります。
- 学科をなんとなく読むだけで終わる
- 難しい言葉を丸暗記しようとする
- 実技を見ただけでできる気になる
- セリフを声に出して練習していない
- 指定文言を自己流に言い換えてしまう
- 動きが小さい
- 本部連絡で状況を整理できない
- 自己流の現場感覚で受けてしまう
特に危ないのは、「現場でやっているから大丈夫」と思うことです。
現場経験はもちろん大事です。
でも、試験には試験の見られ方があります。
現場では通用している動きでも、試験では手順不足になることがあります。
普段の癖が出ることもあります。
雑踏警備業務2級を受けるなら、一度は試験用の型に合わせて練習しておくべきです。
合格に近づく勉強順
雑踏警備業務2級の対策は、順番を間違えると効率が悪くなります。
おすすめの流れは、次の順番です。
- 出題範囲と実技項目を確認する
- 学科の難しい言葉を自分の言葉に翻訳する
- 基本動作や徒手の護身術は、動作とセットで覚える
- 問題集や講習資料で出題形式に慣れる
- 実技の指定文言を正確に覚える
- セリフを声に出して練習する
- 動作とセリフをセットで通す
- 本部連絡はメモを使って整理する
- 本番と同じ流れで通し練習をする
最初から完璧に覚えようとしなくて大丈夫です。
まずは全体の流れをつかむ。
そのあと、苦手なところを潰していく。
この方が進めやすいです。
学科で分からない言葉が出たら、すぐに丸暗記に逃げないでください。
「つまり現場ではどういうことか」
ここまで落とし込むと、かなり記憶に残ります。
ただし、実技のセリフは別です。
実技で指定された文言があるものは、自分の言葉に翻訳せず、テキストや講師の指示どおりに覚えましょう。
学科は翻訳する。
実技のセリフは正確に覚える。
この切り分けが大事です。
資格取得を応援してくれる会社かも大事
雑踏警備業務2級を取るなら、本人の努力だけでなく、会社の環境も大事です。
会社によっては、講習の申込み、費用負担、勤務扱い、事前練習などをサポートしてくれることがあります。
こういう会社だと、資格を取りに行きやすいです。
逆に、資格を取れと言うだけで練習時間も取れない、費用の説明もない、合格後の評価もあいまい。
そういう環境だと、せっかく資格を取っても報われにくいことがあります。
雑踏警備業務2級は、イベント警備や大規模な雑踏警備の現場で評価されやすい資格です。
だからこそ、資格を取ったあとにちゃんと活かせる会社かどうかも見ておきましょう。
ここまで読んだら、もう仲間。
警備の世界を覗いてみない?
資格を取っても評価されない会社なら、環境を変えるのもあり
雑踏警備業務2級を取ると、できる仕事の幅が広がります。
現場によっては、検定合格警備員の配置が関係することもあります。
会社から見ても、資格者は貴重です。
ただし、資格を取ったからといって、どの会社でも必ず評価されるとは限りません。
資格手当がほとんどない会社もあります。
資格を持っていても、仕事の幅が変わらない会社もあります。
資格者として責任だけ増えて、待遇があまり変わらないこともあります。
これだと、かなりもったいないです。
雑踏警備業務2級を取るなら、資格を取ったあとにどう評価されるのかも確認しておきましょう。
資格を活かせる会社なら、現場の幅も広がります。
資格手当や隊長候補としての評価につながることもあります。
警備の仕事自体が嫌いではないなら、資格を取ったあとに評価される環境を選ぶことも大事です。
ここまで読んだら、もう仲間。
警備の世界を覗いてみない?
まとめ|雑踏警備業務2級は、暗記より「現場で動ける形」にすることが大事
雑踏警備業務2級の対策では、学科と実技の両方が大事です。
学科では、難しい言葉をそのまま丸暗記するのではなく、自分の言葉に翻訳して覚えましょう。
権限は、警備員がどこまで言えるか。
公共の福祉は、みんなが安全に帰るためのルール。
遺失物法は、落とし物を誰に渡すかのルール。
こうやって現場の言葉に直すと、理解しやすくなります。
一方で、実技のセリフは自己流に翻訳してはいけません。
指定された文言があるものは、受講時に配られるテキストや講師の指示に従って、一語一句間違えないつもりで覚えましょう。
実技では、セリフ、動作、状況整理をセットで練習してください。
群衆整列、緊急車両の誘導路確保、群衆規制、負傷者搬送、警備本部への連絡。
どれも、見ただけでできるものではありません。
特に、負傷者搬送や本部連絡は、実際にやってみないと怖さが分かりにくいです。
雑踏警備業務2級は、暗記だけでなく、現場で動ける形にすることが大事です。
学科は翻訳する。
実技のセリフは正確に覚える。
動作は体で覚える。
本部連絡は短く整理する。
この流れで準備して、合格に近づいていきましょう。
コメント