警備員の現任教育とは?時間・内容・眠いけど受ける意味を教育担当が解説

「警備員の現任教育って何をするの?」
「毎年受ける意味ある?」
「正直、眠いだけじゃない?」
警備員として働いていると、現任教育を面倒に感じる人もいると思います。

結論から言うと、現任教育は、警備員として働き続けるために必要な定期教育です。
ただし、本音を言えば、現場より楽だと感じる日もありますし、先生によっては眠たいだけの苦行になることもあります。

この記事では、警備員の現任教育の時間・内容・受ける意味を、隊員時代の本音と教育担当側の視点から解説します。

目次

  【警備員の真夏対策】

真夏の警備は、本当に過酷です。
警備員は制服の関係で、暑くても簡単に服装を変えられません。

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現任教育とは、働いている警備員が受ける定期教育

現任教育とは、すでに警備員として働いている人が受ける定期的な教育のことです。
入社前や入社直後に受ける新任教育とは違い、現場に出ている警備員が、知識や基本動作を維持するために受けます。

新任教育は「警備員として働き始める前の教育」です。
現任教育は「警備員として働き続けるための定期メンテナンス」と考えると分かりやすいです。

新任教育の内容や流れを先に知りたい人は、こちらで詳しく解説しています。
警備員の研修で落ちる?新任教育の内容・きつさと現場に出せない人を教育担当が解説

現任教育の時間は原則として年度ごとに10時間以上

現任教育の時間は、資格や従事する警備業務によって変わります。
一般的な警備員の場合は、基本教育と業務別教育を合わせて、年度ごとに10時間以上の現任教育が必要です。

対象現任教育の目安
一般の警備員基本教育・業務別教育を合わせて年度ごとに10時間以上
当該警備業務2級検定の合格証明書を持ち、その業務に就く人基本教育は免除、業務別教育は年度ごとに6時間以上
当該警備業務1級検定の合格証明書を持ち、その業務に就く人基本教育・業務別教育ともに免除
当該警備業務の警備員指導教育責任者資格者証を持ち、その業務に就く人基本教育・業務別教育ともに免除

ここで大事なのは、「当該警備業務」という部分です。
持っている資格と、実際に従事する警備業務が対応しているかで、免除や短縮の扱いは変わります。

たとえば、2号の警備員指導教育責任者資格者証を持っている場合は、2号業務である交通誘導警備業務や雑踏警備業務に就くときの現任教育が免除対象になります。
一方で、交通誘導警備業務1級は交通誘導警備業務の資格なので、交通誘導に就く場合は免除対象になりますが、雑踏警備まで自動的に完全免除になるわけではありません。

細かい教育時間は、持っている資格や従事する警備業務によって変わります。
制度面を正確に確認したい場合は、警視庁の教育時間表など、公式情報も確認してください。
警備員に対する教育時間|警視庁

現場で働く側から見ると、「毎年また教育か」と感じるかもしれません。
ただ、会社側から見ると、現任教育は書類上の義務だけでなく、事故やトラブルを防ぐための確認時間でもあります。

現任教育の内容は、法令・事故防止・業務別の確認が中心

現任教育で行う内容は、会社や警備業務の種類によって変わります。
ただ、基本的には警備員として現場に出るうえで必要な知識や注意点を、改めて確認する時間です。

  • 警備業法や関係法令の確認
  • 基本動作や報告連絡の確認
  • 事故やクレーム事例の共有
  • 熱中症、転倒、接触事故などの注意喚起
  • 施設警備、交通誘導、雑踏警備など業務別の注意点
  • 会社ごとのルールや現場で起きた問題の共有

現任教育は、すでに知っている内容の復習になることもあります。
だから退屈に感じる人がいるのも分かります。

でも、警備員の仕事は、慣れた頃に基本が崩れやすいです。
報告が遅れる、立ち位置が雑になる、確認を省く、現場判断だけで動く。
そういう小さなズレを戻す意味でも、現任教育は必要になります。

正直、隊員時代の私は現任教育が好きだった

ここは本音で話します。
隊員時代の私は、現任教育を受けるのがけっこう好きでした。

理由は単純です。
普段の現場より、圧倒的に楽だったからです。

外で暑さ寒さに耐える必要もない。
立ちっぱなしでもない。
給料も出る。
座って話を聞ける。

しかも私は、質問しているように見せかけて、いつの間にか世間話へ持っていくのが得意でした。
教育を受けているというより、ちょっとした休憩イベントみたいな感覚もありました。

ホンネちゃん

現任教育、現場より楽な日があるのは否定できないワケ。

ただ、これは先生や会社の雰囲気にもよります。
話が分かりやすくて、現場の事例も混ぜてくれる先生なら、現任教育はそこまで苦痛ではありません。

先生次第では、眠いだけの苦行になることもある

現任教育が退屈で嫌いという人の気持ちも、かなり分かります。
先生によっては、本当に眠たいだけの時間になるからです。

新任教育の記事でも触れたボロロタイプの先生に当たると、かなりきついです。
声に抑揚がなく、内容も淡々としていて、資料を読んでいるだけ。
あれは教育というより、睡魔との1対1です。

新任教育で出てきたボロロ先生のような教育が気になる人は、こちらの記事も読んでみてください。
警備員教育の空気感が少し分かると思います。
警備員の研修で落ちる?新任教育の内容・きつさと現場に出せない人を教育担当が解説

現任教育の質は、会社や教える人によって差があります。
現場の事故例やクレーム事例を交えてくれる教育なら役に立ちますが、資料を読むだけで終わる教育だと、受ける側が「意味あるの?」と感じるのも自然です。

それでも現任教育を軽く見ない方がいい理由

現任教育は眠い時間になることもあります。
それでも、完全に意味がないとは思いません。

警備員の仕事は、基本を知っているだけでは足りません。
実際の現場では、事故、クレーム、体調不良、通行人とのトラブル、隊員同士の連携ミスなど、いろいろなことが起きます。

教育担当側から見ると、現任教育は「忘れかけた基本を戻す時間」です。
慣れてきた警備員ほど、自分のやり方で動き始めることがあります。

もちろん、現場経験があること自体は強みです。
ただ、自己流が強くなりすぎると、報告が遅れたり、確認を省いたり、会社のルールとズレたりします。

現任教育で全部が変わるわけではありません。
でも、事故やトラブルの事例を聞いて「自分も気をつけよう」と思えるだけでも、現場では意味があります。

現任教育が嫌いなら、資格を取るのも一つの方法

現任教育が嫌いな人に、少し皮肉な近道があります。
それは、警備業務検定や警備員指導教育責任者の資格を取ることです。

たとえば、当該警備業務2級の合格証明書を持っていて、その業務に就く場合は、現任教育の基本教育が免除され、業務別教育は年度ごとに6時間以上になります。
当該警備業務1級の合格証明書や、当該警備業務の警備員指導教育責任者資格者証を持っている場合は、その業務に就くときの現任教育が免除されます。

もう少し具体的に言うと、2号の警備員指導教育責任者資格者証を持っていれば、交通誘導警備業務や雑踏警備業務に就くときの現任教育が免除対象になります。
交通誘導警備業務1級の場合は、交通誘導警備業務に就くときは免除対象ですが、雑踏警備まで自動的に完全免除になるわけではありません。

つまり、現任教育を減らしたいなら、まず真面目に教育を受けて、資格を取る。
そして「この人は教育を短縮・免除できる側です」と言われるようになる。
これが、現任教育を避ける一番まっすぐな近道かもしれません。

ホンネちゃん

現任教育をサボる近道が、まじめに資格を取ることなの、警備業界の味わい深さなワケ。

もちろん、資格を取るためには勉強も必要です。
でも、交通誘導2級や施設2級、雑踏2級などを取れば、現場での評価や配置の幅にもつながります。

どの資格から目指せばいいか迷う人は、こちらで警備員資格の優先順位をまとめています。
警備員の資格一覧|おすすめ・難易度・本当に必要な資格を現役が本音で解説

交通誘導2級から考えている人は、落ちやすいポイントも先に見ておくと対策しやすいです。
交通誘導2級に落ちる人の特徴|学科は丸暗記より意味の理解が重要

現任教育の質は、警備会社選びにも関係する

現任教育の質は、会社の考え方が出やすい部分です。
教育をただの書類処理として見る会社もあれば、現場の事故やトラブルを減らすための時間として使う会社もあります。

教育が丁寧な会社は、現場のフォローや相談対応も丁寧なことがあります。
逆に、教育が雑で、現場も隊員任せになっている会社だと、働きにくさにつながることもあります。

今の会社の教育体制に不安がある人は、すぐ辞める必要はありません。
ただ、他の警備会社ではどんな求人や条件があるのかを見ておくと、自分の会社を比べる材料になります。

警備員を続けながら、教育体制や待遇、現場の種類を比較したい人は、警備求人をまとめて確認してみるのも一つの方法です。

求人票だけでなく、面接や会社説明でどこを見ればいいか知りたい人は、こちらも参考になります。
教育体制、日当保証、現場変更の相談など、会社選びの確認ポイントをまとめています。
警備会社の選び方|求人票・現場・面接で見るべきポイントを現役管理側が解説

まとめ|現任教育は眠い日もあるけど、警備員の定期メンテナンス

警備員の現任教育は、すでに働いている警備員が年度ごとに受ける定期教育です。
一般の警備員は、基本教育と業務別教育を合わせて年度ごとに10時間以上が必要になります。

正直、現任教育は現場より楽だと感じることもあります。
先生次第では眠たいだけの苦行になることもあります。

それでも、法令、事故防止、基本動作、現場トラブルを見直す時間としては意味があります。
現任教育がどうしても嫌なら、資格を取って教育時間を短縮・免除できる側を目指すのも、かなり現実的な近道です。

空調服を着られない警備員へ

真夏の警備は、本当に過酷です。
炎天下やアスファルトの照り返しの中でも、警備員は決められた制服を着て仕事をしなければなりません。

最近は空調服を支給する警備会社も増えてきました。
ただ、会社や現場によっては、空調服タイプの制服が用意されていなかったり、自由に着用できなかったりすることもあります。

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私もずっと考えた結果、たどり着いたのが、薄手のペルチェベストを制服の下に着る方法です。

インナーとして着用できる薄手のタイプなら、外から見える警備制服を大きく変えずに、冷却プレートで身体を冷やせます。
商品によっては、空調服と組み合わせて使いやすいものもあります。

もちろん、ペルチェベストを着れば熱中症にならないわけではありません。
水分や塩分の補給、こまめな休憩、体調が悪いときの早めの申告も必要です。

それでも、毎年気合いだけで猛暑に耐えるより、身体を冷やせる装備をひとつ持っておく方が安心です。

空調服を着られない現場で働いている人は、制服の下から冷やすという方法も一度チェックしてみてください。

今年の夏も、無理だけはしないでくださいね。ご安全に!

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この記事を書いた人

現役警備員として働きながら、警備業界のリアルを発信しています。
交通誘導・施設・雑踏警備を経験し、現在は管理職として現場と人材育成に携わっています。

保有資格:
・警備員指導教育責任者(1号・2号)
・交通誘導警備業務2級
・施設警備業務2級
・雑踏警備業務2級
・列車見張り(列車防護員)
・踏切監視員

これから警備員を目指す方や、現役で悩んでいる方に向けて「きついこともリアルに」分かりやすく発信していきます。

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