「健康診断で引っかかったら、警備員にはなれない?」
「要治療と書かれたら、仕事を辞めないといけない?」
健康診断で異常が見つかっただけで、不採用や退職が決まるわけではありません。
私は警備会社で採用・人員配置を担当していますが、これまで健康診断の結果を理由に採用を見送った経験はありません。
在職中の警備員も、再検査や治療を受けながら働いています。
会社での実際の対応と、健康診断のルールを分けて説明します。
警備員は健康診断に引っかかると不採用になる?
私が採用に関わってきた範囲では、健康診断の数値が悪かったという理由で、不採用にしたことはありません。
そもそも「雇入れ時の健康診断」は、採用後の健康管理や適正な配置に役立てるためのものです。
厚生労働省も、採用選考で合否を決めるための検査ではないと説明しています。
ただ、どんな健康状態でも必ず採用される、という話ではありません。
警備の仕事を安全に行えるか、警備業法の欠格事由に当たらないかは別に確認します。
「要再検査」「要治療」でも働いている警備員は多い
私の会社では、健診結果に「要再検査」や「要治療」が出た人には、後日医療機関を受診してもらい、必要な治療につなげています。
そして、要治療でも就労可能な人は、そのまま勤務を続けています。
私が見てきた範囲では、こちらのケースがほとんどです。
大切なのは、健診結果の「要治療」という文字だけで判断しないこと。
就労上の制限が必要かは医師の意見も踏まえて確認し、必要なら勤務内容や時間を調整します。
体調に不安があったり、医師から勤務上の制限を指示されたりした場合は、無理をせず会社へ伝えてください。
警備員の健康診断は年何回?日勤と夜勤で違う
私の会社では、健康診断を次の時期に行っています。
| 勤務の中心 | 会社での実施時期 | 回数 |
|---|---|---|
| 日勤メイン | 4月 | 年1回 |
| 夜勤メイン | 4月・10月 | 年2回 |
法律では、対象となる労働者の定期健康診断は原則年1回。
常時深夜業に従事する人は、6か月以内ごとに1回の健康診断が必要です。
4月・10月という月の決め方は会社の運用です。また、深夜業の健診対象は「日勤と夜勤のどちらが多いか」だけでは決まらず、実際の勤務状況で判断します。
再検査や治療は自腹?健康診断との費用の違い
うちの会社では、健診後に病院へ行く再検査や治療は、本人負担になることがあります。
ただ、会社が行う法定の定期健康診断と、その後の再検査・治療では費用の扱いが違います。
- 法定の定期健康診断:原則として会社が費用を負担
- 一般健診の再検査:会社に一律の実施義務はないものの、法定健診項目の再検査は会社負担が望ましい
- 精密検査・治療:通常の健診の範囲外として扱われ、本人負担になることがある
これは大阪労働局の資料でも整理されています。つまり、「再検査は全部自腹で当然」とも、「必ず会社が払う」とも言い切れません。
受診前に会社へ費用の扱いを確認しておくと、あとから困らずに済みます。
参考:大阪労働局「一般健康診断について」(PDF・再検査、精密検査の費用負担)
健康診断の結果と、警備業法の欠格事由は別の話
健康診断で「要治療」と書かれても、それだけで警備業法の欠格事由に該当するわけではありません。
警備業法では、例えば精神機能の障害により、警備業務に必要な認知・判断・意思疎通を適切に行えない場合などを欠格事由として定めています。
病名や健診結果の文字だけで一律に判断するものではありません。
詳しい条件は警備員の欠格事由で整理しています。
また、資格申請などで提出する警備員の医師の診断書は、会社の定期健康診断とは別の書類です。
健診で引っかかったら、まず
「働けるか」と「受診先」を確認しよう
結果票に「要再検査」「要治療」と書かれていたら、まず指示された受診を進めましょう。
会社に伝えるべきなのは、仕事を続けるうえで制限があるかどうかです。
必要に応じて医師の意見を確認してもらいます。
私の職場でも、治療を始めながら仕事を続けている警備員はいます。
「引っかかったからもう働けない」と決めつけず、治療と仕事をどう両立するかを考えてほしいです。

コメント